好みの一文を握りしめて、今日は買い物に出かけます。最初の一本選びで大事なのは「失敗しないこと」より「観察できる一本を選ぶこと」。高い一本を恐る恐る飲むより、手頃な一本を4つの飲み方で使い倒すほうが、学びは何倍も大きいのです。
01 予算の相場観
1,500〜3,000円——角瓶、ブラックニッカ、ジムビームなど毎日のハイボール用。この帯だけでも十分楽しめます。3,000〜6,000円——最初のシングルモルト帯。グレンフィディック12年、グレンリベット12年など「教科書」の並ぶ黄金の価格帯です。6,000円〜1万円——好みが定まった人のご褒美帯。まずは3,000〜6,000円帯から1本、が定石です。
02 好み別の変換表
甘め好き→バーボン(メーカーズマーク)かスペイサイド(グレンフィディック12年)。煙好き→アイラ入門(ボウモア12年、ラフロイグ10年)。軽やか好き→アイリッシュ(ジェムソン)かローランド系。和食に合わせたい→ジャパニーズのブレンデッド。あくまで例ですが、「好みの一文→産地→定番」の変換が選び方の背骨です。
03 買ったら、開ける
買った一本は飾らず、その夜に開けてください。開栓の儀式はウイスキーの最良の瞬間のひとつ。そして第3章の4つの飲み方で、じっくり観察を始めましょう。次回は、開けたその一本を最後の一滴までおいしく飲む技術です。