用語集
ウイスキーの専門用語を簡潔に解説する用語集。(全500語) 分からない言葉は、まずここで。
あ行
- RTD(缶ハイボール等) あーるてぃーでぃー
Ready to Drink——開けてすぐ飲める缶入りアルコール飲料の業界用語。缶ハイボールが代表格で、ガス圧・度数・香料を精密設計した工業…
- アイス缶(製氷缶) あいすかん
純氷を作る細長い金属容器。水を入れて冷たい塩水(ブライン)に浸け、48時間以上かけて凍らせる。内部には攪拌用の空気を送り、最後に不純物の集ま…
- アイスピック あいすぴっく
氷を割る・彫るための錐状の道具。一本刃と三本刃があり、日本のバーでは丸氷の削り出しにも使う。氷の目(結晶の方向)を読んで最小の力で割るのが技…
- アイラ あいら
スコットランド西岸の島で、法定産地区分の一つ。ピートの煙と潮の香りを特徴とするスモーキーなモルトの聖地。人口3千人ほどの島に10前後の蒸溜所…
- アイラ島の地区分け あいらとうのちくわけ
同じアイラでも、南岸(キルダルトン)は強い煙、中央のボウモアは中庸、北のブナハーブンは軽やか、西のキルホーマンは農場型と、位置により作風が分…
- アイランズ あいらんず
アイラ島を除くスコットランドの島々(スカイ、オークニー、ジュラ、マル、アラン等)の総称。法定区分上はハイランドに含まれるが、慣用的に一つの産…
- アウター・ヘブリディーズ あうたーへぶりでぃーず
スコットランド北西沖の列島。ルイス島のアビンジャラク、ハリス島のハリス蒸溜所が立ち、大西洋の風に晒される最果ての熟成環境が注目される新興産地…
- アウトターン(取れ高) あうとたーん
1つの樽から瓶詰めできた本数。長期熟成では蒸発により200本前後まで減ることも珍しくない。ラベルの「全◯◯本」の表記は、樽の中で過ぎた歳月の…
- 赤ワイン樽 あかわいんだる
ボルドーやブルゴーニュなどの赤ワイン熟成樽。ベリーとタンニンの渋みが個性で、扱いが難しい樽とされるが、成功すれば他にない色調と果実味が得られ…
- 空き瓶の楽しみ あきびんのたのしみ
飲み終えたボトルを飾る、花器にする、ミニバーの背景にするなどの二次利用。ラベルは思い出の記録でもある。ただし空き瓶の転売は偽造に悪用される恐…
- アクアヴィテ(生命の水) あくあゔぃて
ラテン語で「生命の水」。中世の修道士や錬金術師が蒸溜酒をこう呼んだ。ゲール語のウシュクベーハーはこの直訳であり、ウイスキーという言葉の遠い祖…
- 後味と余韻の違い あとあじとよいん
後味は飲み込んだ直後に口に残る味、余韻はその後も鼻と喉に続く香りの残響を指すことが多い。厳密な線引きはないが、分けて記述すると観察の解像度が…
- アメリカンシングルモルト あめりかんしんぐるもると
米国産大麦麦芽100%・単一蒸溜所のウイスキー。2025年に米国で正式な酒類区分として制度化された新カテゴリで、ウエストワードやバルコネスな…
- アメリカンホワイトオーク あめりかんほわいとおーく
バーボン樽の材料となる北米産のオーク。バニラやココナッツの甘い香り成分を豊富に含み、成長が速く木目が緻密で液漏れしにくい。世界のウイスキー熟…
- アモンティリャード あもんてぃりゃーど
フィノとして熟成を始めた後に酸化熟成へ移行したシェリー。ヘーゼルナッツ様の香ばしさが特徴で、その樽はドライさとコクのバランスの取れた個性をウ…
- アラン島 あらんとう
「スコットランドの縮図」と呼ばれる多様な地形の島。北のロックランザ、南のラグと2つの蒸溜所を持ち、クリーミーで柑橘の効いた島モルトの人気産地…
- アロマ あろま
グラスから立ちのぼる香りの総称。ノージングで最初に感じる第一印象から、スワリングで開く奥の香りまで、時間とともに変化する。ウイスキーの情報の…
- アンダーバック あんだーばっく
糖化槽から流れ出た麦汁を一時的に受ける中間タンク。麦汁の流速を調整し、糖化槽内の濾過層(麦芽の皮の層)を壊さないようにする緩衝役を担う。地味…
- 硫黄香(サルファリー) いおうこう
マッチや火薬、ゴムを思わせる香りの表現。シェリー樽の殺菌に使う硫黄燭の名残や、蒸溜時の銅接触不足に由来するとされる。感受性の個人差が大きく、…
- 色の評価 いろのひょうか
麦わら色から濃い琥珀まで、色は樽の種類と熟成の手がかりになる。ただしカラメル着色が認められている以上、色の濃さと品質は比例しない。「色は参考…
- イングリッシュウイスキー いんぐりっしゅういすきー
イングランド産のウイスキー。2006年のセントジョージズ再興以降、コッツウォルズ、レイクス、ビムバーなど50超の蒸溜所が誕生した。スコッチの…
- 飲酒運転の禁止 いんしゅうんてんのきんし
飲酒運転は法律で厳しく禁じられ、少量でも運転能力は低下する。蒸溜所見学ではドライバー向けに持ち帰り用の試飲ボトルを渡す配慮が定着している。飲…
- インディアンウイスキー いんでぃあんういすきー
販売量では世界最大級のウイスキー消費国インドの国産ウイスキー。糖蜜由来の大衆品が主流だったが、アムルット、ポールジョン、インドリなど本格シン…
- ヴァージンオーク(新樽) ゔぁーじんおーく
酒を入れたことのない新品のオーク樽。バニラ・ココナッツ・スパイスの影響が強烈に出る。バーボンでは法定の標準だが、スコッチやジャパニーズでは個…
- ヴァッティング ゔぁってぃんぐ
複数の樽の原酒を混ぜ合わせること。同一蒸溜所内ならシングルモルトを名乗れる。樽ごとの個性を組み合わせて目指す味を設計する、ブレンダーの根幹技…
- ヴァリンチ(試飲用スポイト) ゔぁりんち
樽の呑み口から原酒を吸い上げる金属製の長い管。熟成中のサンプリングに使われ、蒸溜所見学のハイライトである樽出し試飲でもおなじみの道具。銅や真…
- ウィーテッドバーボン うぃーてっどばーぼん
ライ麦の代わりに小麦を副原料に使うバーボン。スパイシーさが引っ込み、まろやかで柔らかい甘さになる。メーカーズマークが代表格で、伝説のパピー・…
- ウイスキーオークション ういすきーおーくしょん
希少ボトルや樽を競売する市場。国際的なオンライン競売が主流で、落札履歴は希少品の相場観の情報源となる。2010年代の高騰と2020年代の反落…
- ウイスキー菌(バウドイニア) ういすきーきん
熟成庫の周囲の壁や木を黒く染める菌類。蒸発するアルコールを栄養にして繁殖する。スコットランドやケンタッキーの熟成庫が黒ずんでいるのはこのため…
- ウイスキー検定 ういすきーけんてい
ウイスキー文化研究所が主催する知識検定。3級から1級、特化級まであり、歴史・製法・銘柄・文化を幅広く問う。公式テキストは事実上の教科書として…
- ウイスキーコニサー ういすきーこにさー
ウイスキー文化研究所のプロ向け資格認定試験。エキスパート、プロフェッショナル、マスター・オブ・ウイスキーの三段階で、上位級はテイスティング実…
- ウイスキーコミュニティ ういすきーこみゅにてぃ
ソーシャルメディアの感想投稿、テイスティング会、オンライン飲み会など、愛好家同士のつながりの総称。一人で飲む一杯も、感想を語り合えば十倍の学…
- ウイスキーショー・フェス文化 ういすきーしょー
数十〜数百ブースの試飲ブースが並ぶ大型イベント。東京、大阪、秩父など日本各地でも定着した。作り手と直接話せる貴重な場であり、チケット代で世界…
- ウイスキーストーン ういすきーすとーん
冷凍して使う石や金属の冷却キューブ。溶けないため薄まらないのが売りだが、融解熱を持たないため冷却力は氷に大きく劣る。「薄めず少しだけ冷やす」…
- ウイスキー専門バー ういすきーせんもんばー
数百〜数千本のバックバーを持つウイスキー特化のバー。少量注ぎ(ハーフショット)対応や飲み比べ提案など、探究向けの設計が特徴。ボトルでは手が出…
- ウイスキーツーリズム ういすきーつーりずむ
蒸溜所見学を軸にした観光。スコットランドでは年間200万人超が蒸溜所を訪れ、宿泊や飲食を含む地域経済の柱になっている。日本でも山崎や余市の見…
- ウイスキー投資 ういすきーとうし
希少ボトルや樽を資産として売買する行為。近年市場が急拡大したが、価格変動、真贋、保管、そして樽投資詐欺のリスクも大きい。「飲んで楽しむ分を買…
- ウイスキーとウヰスキー ういすきーとうゐすきー
日本語の表記ゆれ。戦前の仮名遣いでは「ヰ」が使われ、ニッカウヰスキーの社名にその名残が生きる。国税庁の公式表記は「ウイスキー」で、「ウィスキ…
- ウイスキーと女性 ういすきーとじょせい
カーデュを育てたヘレン・カミング、ラフロイグを再建したベッシー・ウィリアムソンなど、ウイスキー史には多くの女性の功労者がいる。現代ではマスタ…
- ウイスキーと文学 ういすきーとぶんがく
村上春樹「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」をはじめ、ウイスキーは多くの文学の小道具になってきた。開高健、山口瞳らサントリー宣伝部出…
- ウイスキーの綴り(2種類) ういすきーのつづり
スコットランド・日本・カナダは字を1つ省いた綴り、アイルランドと米国は字を1つ多く含む綴りを使うのが慣例である。出自の系譜を映す違いだが、例…
- ウイスキーフェスティバル ういすきーふぇすてぃばる
多数の蒸溜所・輸入元がブースを並べる試飲イベント。日本では東京・大阪などで定期開催され、造り手と直接話せるのが最大の価値。アイラ島のフェイス…
- ウイスキーローチ(供給過剰) ういすきーろーち
1980年代、需要低迷で原酒が「湖(ローチ)のように」余った時代を指す業界語。多くの蒸溜所が閉鎖され、ポートエレンやブローラの伝説もこの時代…
- ヴィンテージ ゔぃんてーじ
蒸溜年をラベルに表記したウイスキー。「1990」等の表記はその年に蒸溜された原酒であることを示す。年数表記が「長さ」を語るのに対し、ヴィンテ…
- ウェアハウスキーパー うぇあはうすきーぱー
熟成庫を管理する職人。樽の配置換えや漏れの点検、サンプル採取を担い、何万樽もの眠りを見守る。熟成庫のどの位置に置くかで熟成の進み方が変わるた…
- ウェルシュウイスキー うぇるしゅういすきー
ウェールズ産のウイスキー。約1世紀の空白を経て2000年代にペンダーリンが復活させ、2023年には英国の地理的表示に登録された。竜の国の繊細…
- ウォッシュ(もろみ) うぉっしゅ
麦汁を発酵させて得られる、アルコール度数7〜9%前後の醸造酒。ホップのないビールに近い状態で、これを蒸溜することでウイスキーの原型となるスピ…
- ウォッシュスチル(初溜釜) うぉっしゅすちる
発酵を終えたもろみ(ウォッシュ)を最初に蒸溜する釜。度数約8%のもろみを20数%のローワインに濃縮する。一般に再溜釜より大きく作られ、もろみ…
- ウシュクベーハー(命の水) うしゅくべーはー
ゲール語で「命の水」。ラテン語のアクアヴィテの訳語で、これが訛って「ウイスキー」の語になったとされる。蒸溜酒を命の水と呼ぶ伝統は欧州各地に共…
- ウッドスパイス うっどすぱいす
シナモン、クローブ、ナツメグ、生姜など、樽由来のスパイスを思わせる香り。オークの成分が熟成中に変化して生まれる。シェリー樽や新樽で顕著な、冬…
- ウッドマネジメント うっどまねじめんと
樽の調達・製作・再生・使用回数などを体系的に管理する戦略。ウイスキーの香味の過半は樽由来とされるため、樽への投資と管理は各社の競争力の核心。…
- エアシャー えあしゃー
ローランド西部の海岸地方。詩人バーンズの故郷であり、ロッホリー蒸溜所やグレーンの巨大拠点ガーヴァンが立つ。ゴルフ場と牧草地の広がる穏やかな産…
- 映画とウイスキー えいがとういすきー
「天使の分け前」(ケン・ローチ監督)や「ウイスキーと2人の花嫁」など、ウイスキーを題材にした映画は数多い。映画を入口に銘柄や歴史へ興味を広げ…
- ABV(アルコール度数) えーびーぶい
Alcohol by Volume——容量比のアルコール度数。ウイスキーの標準は40〜46%、樽出しのカスクストレングスは50〜60%台に達…
- 液面レベル えきめんれべる
瓶の中の酒の高さ。長期保管では蒸発により液面が下がることがあり、オールドボトルの状態評価の最重要項目になる。肩より下まで減った瓶は中身の劣化…
- エクスプレッション えくすぷれっしょん
同一銘柄内の個別商品を指す業界用語。「ラフロイグの10年、クォーターカスク、ロアはそれぞれ別のエクスプレッション」のように使う。蒸溜所の「表…
- STRカスク(シェーブ・トースト・リチャー) えすてぃーあーるかすく
使用済みワイン樽の内面を削り、焙り直し、焦がし直す再生技術。故ジム・スワン博士が広め、若い原酒に豊かな甘みを引き出す魔法として、カバランや新…
- エステル香 えすてるこう
リンゴ、洋梨、バナナなどの果実香の正体となる化合物群。主に発酵中に酵母が生成し、蒸溜のカットで濃度が決まる。「フルーティ」と形容される香りの…
- エニアス・コフィー えにあすこふぃー
連続式蒸溜機の完成者(1780-1852)。アイルランドの元収税官で、1830年に二塔式の連続式蒸溜機(カフェスチル)の特許を取得。祖国には…
- エルギン(町) えるぎん
スペイサイド地方の中心都市。周辺にグレンモーレンジィ社の工場やリンクウッド、グレンエルギンなどが点在し、名門酒販ゴードン&マクファイルの本拠…
- エンジェルズシェア(天使の分け前) えんじぇるずしぇあ
樽熟成中に樽材を通して蒸発し、失われていくウイスキーのこと。スコットランドの気候では年に2%前後が失われるとされる。「天使が分け前を持ってい…
- エントリーボトル えんとりーぼとる
各蒸溜所・ブランドの最も基本となる一本。多くは10〜12年物か主力NASで、その家の設計思想が最も広く流通する形。「蒸溜所を知りたければまず…
- オイリー おいりー
油のようにとろりと厚い口当たり。ノンチルフィルターや低い蒸溜カットで残る成分が生む。ボディの厚さを示す褒め言葉として使われることが多く、スプ…
- オーク(楢)の種類 おーく
ウイスキー樽の主材。アメリカンホワイトオーク(バニラ・ココナッツ系)、ヨーロピアンオーク(タンニン・スパイス系)、ミズナラ(香木系)が三大系…
- オークションの基礎知識 おーくしょんのきそちしき
終売品や限定品の入手手段として定着した売買方式。手数料、送料、真贋保証の有無を確認し、相場を調べてから入札するのが鉄則。熱くなって相場を超え…
- オークニー諸島 おーくにーしょとう
スコットランド最北端の群島。ハイランドパークとスキャパの2蒸溜所を擁し、ヒースの蜂蜜香と穏やかな潮気を持つ最北のモルトを生む。ヴァイキングの…
- オークラクトン(ココナッツ香) おーくらくとん
オーク材固有の香気成分で、ココナッツやウッディな甘さとして感じられる。アメリカンオークに特に多く、バーボンやバーボン樽熟成モルトの南国的な甘…
- オーストラリアンウイスキー おーすとらりあんういすきー
タスマニアを中心に100超の蒸溜所を持つ南半球の勢力。小樽熟成と酒精強化ワイン樽を多用する濃厚な作風が特徴で、ラークやサリバンズコーブが国際…
- オーセンティックバー おーせんてぃっくばー
正統派の技術と静かな空間を備えたバーを指す日本の呼称。重い扉、暗めの照明、カウンター主体の設え、チャージ制が典型。敷居の高さは「他の客の時間…
- オーバーオーク おーばーおーく
樽の影響が強くなりすぎ、渋みや鉛筆の芯のような木香が果実味を覆ってしまった状態。長期熟成品や小樽で起こりやすい。「熟成年数信仰」への警句とし…
- 大麦品種の変遷 おおむぎひんしゅ
ウイスキー用大麦は収量と酒質のバランスで品種改良が続き、ゴールデンプロミスからオプティック、コンチェルトなどへ世代交代してきた。品種の違いが…
- オールドパッケージと現行品 おーるどぱっけーじ
ラベルやボトル形状の変更前の旧デザイン品。中身の仕様が異なる場合も多く、「旧ラベルの方が旨い」といった議論が愛好家の定番の楽しみになっている…
- オールドボトル おーるどぼとる
過去に流通した古い瓶詰めのウイスキー。同じ銘柄でも当時の原酒事情や製法により現行品と味が異なるとされ、「特級表示」の国産オールドなどが愛好・…
- オクタブ樽 おくたぶだる
バットの8分の1、約50〜70リットルの小樽。木との接触率が高く熟成が速い。個人向けのカスクオーナー制度や短期の追加熟成でよく使われる。持ち…
- オフィシャルボトル おふぃしゃるぼとる
蒸溜所(所有会社)自身が瓶詰めした正規品。独立瓶詰め業者によるボトラーズと対をなす言葉。蒸溜所の意図した味の「本人名義」であり、初めての銘柄…
- 澱(おり) おり
瓶底に沈む微細な浮遊物。ノンチルフィルター品では脂肪酸などが低温で析出したもので、品質異常ではない。軽く瓶を回して混ぜても、そっと上澄みを注…
- オルソネーザル(鼻先香) おるそねーざる
鼻から直接吸い込んで感じる香り。口に含む前のノージングで得られる情報で、レトロネーザル(戻り香)と対をなす。同じ成分でも経路によって印象が変…
- オロロソシェリー おろろそしぇりー
酸化熟成による濃厚なコクを持つ辛口シェリー。ウイスキーのシェリー樽の大半はこのオロロソのシーズニング樽で、レーズンやくるみ、スパイスの香味の…
- オン・ザ・ロックス おんざろっくす
大きな氷を入れたグラスにウイスキーを注ぐ飲み方。「岩の上に」の意。冷却と緩やかな加水で味が引き締まり、時間とともに開いていく。氷の質が一杯の…
- 温度と香りの関係 おんどとかおり
温度が高いほど香気成分は揮発しやすく、低いほど閉じる。冷やすと刺激は減るが香りも減る。ストレートは室温、ロックは冷感と引き換えに香りを絞る選…
か行
- 開栓後の保存法 かいせんごのほぞん
開栓後は酸化がゆっくり進む。残量が減ったら小瓶に移して空気との接触を減らす、パラフィルムで栓を密封するなどの延命策がある。目安として1〜2年…
- 角打ち・スタンディングバー かくうち
酒屋の店頭や立ち飲み形式で気軽に飲めるスタイル。ウイスキーの世界でも試飲を兼ねた立ち飲みを併設する酒販店が増え、ボトル購入前に一杯試せる入口…
- 角瓶とトリスの時代 かくびんととりす
1937年発売の角瓶と戦後のトリスは、日本の洋酒文化を大衆化した立役者である。トリスバーが全国に広がった昭和30年代、ウイスキーは庶民の憧れ…
- 加水テイスティング かすいていすてぃんぐ
数滴ずつ水を加えながら香りの変化を観察する手法。水がアルコールの結合をほどき、閉じていた香気成分が揮発しやすくなる。1滴で別の酒のように開く…
- カスクオーナー かすくおーなー
熟成中の樽を個人や団体で所有する仕組み、またはその所有者。ニューメイクを樽ごと購入し、数年後に瓶詰めして受け取る。日本のクラフト蒸溜所も個人…
- カスクストレングス かすくすとれんぐす
瓶詰め時に加水をせず、樽出しのままのアルコール度数で瓶詰めしたウイスキー。50〜60%台の高い度数になることが多い。樽の中の状態に最も近い味…
- カスクナンバー表記 かすくなんばー
シングルカスクのラベルに記される樽番号。同じ蒸溜所・同じ年数でも樽番号が違えば味も本数も異なる、一期一会の証明書である。瓶番号(ボトルNo.…
- カスクブローカー かすくぶろーかー
蒸溜所と瓶詰め業者・投資家の間で樽を仲介する業者。ボトラーズや新興ブランドの原酒調達を支える市場の裏方だが、近年は投資勧誘をめぐるトラブルへ…
- かち割り氷(クラックドアイス) かちわりごおり
氷塊をアイスピックで不定形に割った氷。角氷より表面に凹凸があり、グラス内で噛み合って安定する。水割りやオールドファッションドの定番で、割りた…
- カットポイント かっとぽいんと
再溜中、製品に使う本溜(ハート)を採り始める点と切り上げる点。早く切れば軽く華やかに、遅くまで採れば重く複雑になる。蒸溜所の個性を決める最重…
- カッパードッグ かっぱーどっぐ
かつて蒸溜所の労働者が樽から原酒をくすねるのに使った銅製の筒。ズボンに吊るして持ち出したという。今では罪を免れた愛嬌ある骨董品として、バーの…
- カナディアンウイスキー かなでぃあんういすきー
カナダで3年以上熟成されたウイスキー。穀物ごとに別々に蒸溜・熟成し後から混和する独自方式が主流で、軽く滑らかな酒質が特徴。5大ウイスキーの一…
- カフェスチル(連続式蒸溜機) かふぇすちる
1830年にイーニアス・コフィーが完成させた連続式蒸溜機。2本の塔でもろみを連続的に蒸溜し、高純度のグレーンスピリッツを大量生産できる。ニッ…
- カフェモルト/カフェグレーン かふぇもると
ニッカが連続式のカフェスチルで蒸溜したモルト・グレーンの製品名。連続式ながら旧式ゆえに原料の風味が残る独特の甘さが持ち味で、世界のグレーン再…
- カラメル着色(E150a) からめるちゃくしょく
スコッチで唯一認められる添加物、着色用カラメル。製品間の色調を揃える目的で使われる。無着色を明示する「ナチュラルカラー」表記は品質志向の目印…
- 過冷却 かれいきゃく
水が0℃以下でも凍らず液体のままでいる状態。結晶の核となるきっかけがないと起こり、振動などの刺激で一気に結晶化する。急激な結晶化は白く脆い氷…
- ウイスキーのカロリー かろりー
カロリーはほぼアルコール由来で、シングル1杯(30ml)あたり約70kcal。ビール中瓶の約3分の1である。ただしアルコールのカロリーは栄養…
- 乾杯 かんぱい
杯を掲げて飲み始める世界共通の儀式。スコットランドではスランジヴァー、英語圏ではチアーズ。200語の用語集の最後に据えるべき言葉はこれしかな…
- 世界の乾杯文化 かんぱいぶんか
スコットランドのスランジヴァー、アイルランドのスロンチェ、英語圏のチアーズ。ウイスキーの故郷の乾杯は「健康を祝して」の意が共通する。杯を掲げ…
- 貫目(氷の単位) かんめ
氷屋が使う伝統的な重さの単位。一貫は3.75kgで、業務用の氷塊は「半貫」「一貫」の単位で取引されてきた。尺貫法が残る数少ない現役の商習慣で…
- 還流(リフラックス) かんりゅう
蒸気がスチルの壁で冷えて液体に戻り、再び蒸溜される現象。背の高いスチルや上向きのラインアームは還流を増やし、軽く繊細な酒質を生む。逆に還流が…
- キース(町) きーすまち
ストラスアイラ、グレンキース、オルトモアなどが立つスペイサイド東部の町。ウイスキー鉄道の歴史を持ち、シーバスリーガルの故郷として観光客を迎え…
- キーパーズ・オブ・ザ・クエイク きーぱーずおぶざくえいく
スコッチウイスキー業界への貢献者を讃える国際的な栄誉団体(1988年設立)。伝統の杯クエイクに名を冠し、世界の業界人・貢献者を「キーパー」と…
- キーモルト きーもると
ブレンデッドウイスキーの香味の骨格を担う中核のモルト原酒。ジョニーウォーカーにおけるタリスカーやカリラなどが知られる。キーモルトを単体で飲む…
- 木桶発酵槽とステンレス発酵槽 きおけはっこうそう
オレゴンパインやカラマツの木桶は保温性が高く微生物が住み着き複雑な香味を生むとされ、ステンレスは温度管理と洗浄が容易。両者を併用して酒質を作…
- 偽造ボトル(フェイク) ぎぞうぼとる
高額品を狙った偽物。空き瓶に別の酒を詰めた再充填型や、ラベルごと精巧に複製した型がある。極端に安い高額銘柄、液面や封の不自然さは警戒信号。信…
- 希望小売価格と実勢価格 きぼうこうりかかく
メーカーが設定する定価と、市場で実際に売られる価格。人気銘柄では乖離が大きく、実勢価格の把握が賢い買い物の第一歩になる。価格比較サイトや抽選…
- キャンベルタウン きゃんべるたうん
キンタイア半島先端の港町で、最小の法定産地区分。19世紀には30超の蒸溜所を抱え「世界のウイスキー首都」と呼ばれたが衰退し、現在はスプリング…
- 特級・一級・二級(旧級別制度) きゅうきゅうべつせいど
1989年まで日本にあった酒税の等級制度。度数などで特級・一級・二級に分けられ、ラベルに表示された。「特級表示」のあるボトルはそれ以前の流通…
- ウイスキーの凝固点 ぎょうこてん
度数40%のウイスキーはおよそ氷点下30度まで凍らない。家庭の冷凍庫では凍らないため、瓶ごと冷やすフリーザー保管が可能になる。アルコールと水…
- キルダルトン地区 きるだるとんちく
アイラ島南東岸の一帯。アードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグの強ピート三兄弟が海沿いに並ぶ、スモーキーモルトの聖地である。古いケルト十字架が…
- キルン(乾燥塔) きるん
発芽した麦芽を熱風で乾燥させ、発芽を止める塔。ピートを焚けばスモーキーな麦芽になる。スコットランドの蒸溜所に見られるパゴダ(仏塔)型の屋根は…
- 禁酒法 きんしゅほう
1920〜1933年に米国で施行された酒類の製造・販売禁止法。米国ウイスキー産業を壊滅させた一方、「薬用ウイスキー」の例外やカナダ・スコッチ…
- 禁酒法とカナダの繁栄 きんしゅほうとかなだ
1920年代の米国禁酒法時代、国境を接するカナダのウイスキー産業は密輸需要で急成長した。ハイラムウォーカーのカナディアンクラブはその象徴で、…
- 金属臭(メタリック) きんぞくしゅう
血や十円玉を思わせるオフフレーバー。設備や水質、酸化などに由来するとされる。ごく微量なら気づかれないが、目立つ場合は欠点として扱われる。グラ…
- クーパー(樽職人) くーぱー
樽の製作・修理を担う職人。樽材の目利き、板の組み上げ、焼成まで、機械化が進んでも最終工程は手仕事が残る。職人の工房・工場はクーパレッジと呼ば…
- クエイク くえいく
スコットランド伝統の両耳付き浅杯。友情と歓待の象徴として、乾杯の儀式や贈答に使われる。ウイスキー業界の殿堂「キーパーズ・オブ・ザ・クエイク」…
- クエイクの儀式 くえいくのぎしき
両手付きの浅い杯クエイクで酒を酌み交わすスコットランドの伝統。結婚式や歓迎の席で「両手がふさがる=武器を持たない」信頼の証として回し飲みされ…
- クォーターカスク くぉーたーかすく
通常の樽の約4分の1(50リットル前後)の小型樽。酒と樽材の接触比率が大きく、熟成が速く進む。ラフロイグ クォーターカスクなど、若い原酒に濃…
- クッキング(穀物の蒸煮) くっきんぐ
バーボン製造で、トウモロコシなどを高温で煮てでんぷんを溶かす工程。穀物ごとに適温が異なるため、温度を下げながらライ麦、麦芽の順に投入していく…
- グラス形状と香りの関係 ぐらすけいじょう
口がすぼまったグラスは香気を集め、広口のタンブラーは発散させる。同じ酒でもグラスで香りの強さと質が変わるため、テイスティングには チューリッ…
- グラスの手入れ ぐらすのていれ
テイスティンググラスは無香の洗剤で洗い、匂い移りを避けて自然乾燥かリネンで拭き上げる。収納棚の木の匂いや洗剤の残り香は香りの大敵。飲む前にグ…
- グラッシー(草の香り) ぐらっしー
刈りたての草や青葉を思わせる爽やかな香り。若いモルトやノンピートの軽快な銘柄に見られる。青臭さと紙一重だが、良質なものは初夏の野原のような清…
- クラッシュアイス くらっしゅあいす
細かく砕いた氷。表面積が最大級のため急速に冷やし、急速に薄まる。ミストやミントジュレップなど「強い酒を一気に冷やして軽くする」レシピ専用の氷…
- クラフト蒸溜所 くらふとじょうりゅうしょ
小規模・独立系の蒸溜所を指す呼称。明確な定義はないが、少量生産と作り手の顔が見える運営が共通項。日本では2010年代後半から秩父に続く新設が…
- クラフトウイスキー世代 くらふとせだい
2010年代以降、世界中で同時多発的に誕生した小規模蒸溜所の潮流。地元穀物、透明性、実験精神を武器に、大手にない物語で支持を集める。日本の新…
- クリアウォート/クラウディウォート くりあうぉーと
濾過を丁寧に行った透明な麦汁(クリア)と、あえて濁らせた麦汁(クラウディ)。クリアはフルーティーに、クラウディはナッツ様の香ばしさに寄るとさ…
- クリームシェリー くりーむしぇりー
オロロソに甘口ワインをブレンドした甘いシェリー。その樽は分かりやすい甘さとレーズン香をウイスキーに与え、デザートのような味わいの限定品によく…
- グリスト ぐりすと
糖化の前に麦芽を挽き割った粉のこと。粗い皮(ハスク)、中間のグリッツ、細かい粉(フラワー)の比率が濾過効率と糖の抽出量を左右するため、蒸溜所…
- グレーンウイスキー ぐれーんういすきー
トウモロコシや小麦など麦芽以外の穀物を主原料に、主に連続式蒸溜機で造られるウイスキー。軽くクリーンな酒質で、ブレンデッドの土台を担う。単体で…
- グレン(Glen) ぐれん
ゲール語で「谷」。グレンフィディック(鹿の谷)、グレンリベット(リベット川の谷)など、蒸溜所名に最も多く使われる語。良い水と隠れ場所を求めて…
- グレンケアングラス ぐれんけあんぐらす
2001年に登場したテイスティング用グラスの世界標準。チューリップ型の膨らみが香りを集め、すぼまった口が香りを鼻へ導く。国際品評会の公式グラ…
- グレンケアングラスの誕生 ぐれんけあんぐらすのたんじょう
2001年に登場した、ウイスキー専用グラスの世界標準。業界のマスターブレンダーたちの意見を集めて設計され、今や世界中の蒸溜所とバーで使われる…
- 燻蒸時間 くんじょうじかん
キルンで麦芽にピートの煙を当てる時間。長いほどフェノール値が上がる。乾燥の初期、麦芽が湿っている間しか煙は付着しないため、最初の十数時間が勝…
- ゲール語 げーるご
スコットランドとアイルランドの伝統言語。ウイスキーの語源ウシュクベーハーをはじめ、蒸溜所名の多く(グレン=谷、ベン=山、ストラス=広い谷)は…
- 化粧箱(ギフトボックス) けしょうばこ
ボトルを収める外箱。遮光の実益と贈答の体裁を兼ねる。コレクター市場では箱の有無が価格に影響するため、保管派は箱も捨てないのが常識になっている…
- 減圧蒸溜 げんあつじょうりゅう
釜内の気圧を下げ、低い温度で沸騰させる蒸溜法。熱による香味の変化が穏やかで、軽く華やかな酒質になる。焼酎で発達した技術で、日本のウイスキー・…
- 原酒 げんしゅ
ブレンドや瓶詰めの元になる、樽で熟成中(または熟成済み)のウイスキーを指す日本語。「原酒不足」「原酒交換」のように使う。日本の酒税法上の厳密…
- ケンタッキー けんたっきー
バーボンの本場とされる米国の州。石灰岩層で濾過された鉄分の少ない水、トウモロコシ栽培、激しい寒暖差という条件が揃い、世界のバーボンの大半がこ…
- ケンタッキー蒸溜者協会(KDA) けんたっきーじょうりゅうしゃきょうかい
1880年設立のバーボン業界団体。バーボントレイル(蒸溜所巡礼路)の運営で観光産業化を主導し、「バーボンはケンタッキーの文化遺産」という物語…
- 顕熱 けんねつ
物体の温度変化として出入りする熱。マイナス18℃の氷が0℃まで温まる間に奪う熱がこれで、氷は溶け始める前から飲み物を冷やせる。「冷えた氷ほど…
- コアレンジ(定番ラインナップ) こあれんじ
蒸溜所が通年で販売する基幹商品群。10年・12年・18年のような構成が典型で、限定品と違いいつでも買える。まずコアレンジで蒸溜所の骨格を知る…
- ウイスキー広告の歴史 こうこくのれきし
「なにも足さない。なにも引かない。」など、日本のウイスキー広告は名コピーの宝庫である。広告が作った物語とともに銘柄の記憶が世代に刻まれてきた…
- 酵母(イースト) こうぼ
糖をアルコールと炭酸ガスに変える微生物。ウイスキーでは発酵の主役で、酵母の種類と発酵条件により果実香(エステル)の生成量が変わる。ビール酵母…
- 香味の展開(デベロップメント) こうみのてんかい
口に含んでから飲み込むまでに風味が移り変わること。甘み→果実→スパイス→煙のように物語のように進む酒は「展開が豊か」と評される。一口を急がな…
- 香味表現(ディスクリプタ) こうみひょうげん
「蜂蜜のような」「潮風のような」といった香味の言語化に使う語彙。正解はなく、自分の記憶と結びついた言葉が最良とされる。表現を蓄えることは、感…
- ゴールデンプロミス(大麦品種) ごーるでんぷろみす
1960年代に登場したスコッチ黄金期を支えた大麦品種。収量では現代品種に劣るが、厚みのある麦の味わいを生むとされ、マッカランの古典期の味の一…
- コーンウイスキー こーんういすきー
トウモロコシ80%以上を原料とする米国のウイスキー。バーボンと異なり新樽熟成の義務がなく、無熟成や古樽熟成も認められる。トウモロコシの甘さが…
- 国際品評会(IWSC/WWA等) こくさいひんぴょうかい
IWSC(国際ワイン&スピリッツ品評会)、WWA(ワールド・ウイスキー・アワード)、サンフランシスコ世界スピリッツ品評会などの権威ある賞。ブ…
- 5大ウイスキー ごだいういすきー
スコッチ、アイリッシュ、アメリカン、カナディアン、ジャパニーズという世界の五大産地・様式の総称。それぞれ原料・製法・法規が異なり、飲み比べれ…
- 小樽熟成 こだるじゅくせい
クォーターカスクやオクタブなど小さな樽での熟成。木との接触率が高く数年で濃い樽香が付くため、新興蒸溜所が早期リリースに活用する。ただし長期に…
- コニャック樽 こにゃっくだる
フランスのブランデー、コニャックを熟成したリムーザンオークの樽。ぶどう由来の華やかさと上品なウッディさを添える。近年フレンチウイスキーの台頭…
- ゴム臭(ラバー) ごむしゅう
ゴムや硫黄を思わせるオフフレーバー。発酵や蒸溜時の硫黄化合物、品質の低いシェリー樽などに由来する。微量なら個性の範囲だが、強いと欠点とされる…
- コルク汚染(ブショネ) こるくおせん
汚染されたコルク栓が原因で、カビ臭・湿った段ボール臭が付く現象。ワインで有名だがウイスキーでも起こりうる。開栓時に明らかな異臭を感じたら、購…
- コルクとスクリューキャップ こるくとすくりゅー
ウイスキーの栓の二大方式。コルクは風情があるが乾燥で割れたり匂いが移ることがあり、スクリューは密閉性で勝る。品質の優劣ではなく設計思想の違い…
さ行
- サードフィル以降の樽 さーどふぃる
3回目以降の使用となる樽。樽由来の香味はごく弱くなり、「休ませる容器」に近づく。個性の強い原酒を長く静かに熟成させたいときや、ブレンド用原酒…
- 最初の一本の選び方 さいしょのいっぽん
正解はないが、定石はある。飲みやすさならアイリッシュやスペイサイド、ハイボール用途ならジャパニーズブレンデッド、個性を試すならアイラの入門銘…
- サイレントシーズン さいれんとしーずん
蒸溜所が夏に設ける生産休止期間。大麦の端境期と川の水量減少に由来する伝統で、設備の大規模メンテナンスと従業員の休暇に充てられる。見学旅行の日…
- サステナブル蒸溜 さすてなぶるじょうりゅう
再生可能エネルギーでの稼働、廃棄物の飼料・燃料化、軽量ボトルの採用など、環境負荷を減らす業界の取り組み。スコッチ業界は2040年までのカーボ…
- ウイスキーサブスクリプション さぶすくりぷしょん
毎月少量ずつ多彩な銘柄が届く定額サービス。ボトル1本を買う前に幅広く試せるため、初心者の好み探しに向く。小瓶の飲み比べから、自分の一本に出会…
- サワーマッシュ さわーまっしゅ
前回の蒸溜で残ったもろみの一部を次回の仕込みに加える製法。乳酸環境を引き継ぐことで発酵が安定し、味の一貫性が生まれる。名前に反して酸っぱい酒…
- 3回蒸溜 さんかいじょうりゅう
通常2回のポットスチル蒸溜を3回行う製法。アルコール純度が上がり、軽く滑らかな酒質になる。アイリッシュウイスキーの伝統として知られ、スコット…
- ジアセチル(バター香) じあせちる
発酵中に生じるバターやクリームを思わせる香気成分。少量ならコクや厚みとして働く。バタースコッチのような甘い印象の裏には、この成分が潜んでいる…
- シーズニング樽 しーずにんぐだる
ウイスキー熟成用に、あらかじめ数年シェリーなどを張って「味付け」した樽。シェリー本場の輸送樽が枯渇した現代、シェリー樽の主流はこの方式。ウイ…
- シーズニングの実際 しーずにんぐのじっさい
ウイスキー用にシェリーなどを短期間張って樽に風味を含ませる工程。現代のシェリー樽の大半は、ボデガと蒸溜所の契約による専用シーズニング樽である…
- 試飲会・テイスティングイベント しいんかい
メーカーや酒販店が開く有料・無料の試飲イベント。作り手の話を聞きながら比較試飲できる貴重な機会である。フェスティバルより小規模で初心者も参加…
- 地ウイスキー じういすきー
大手以外の地方メーカーが造る日本のウイスキーの呼称。1980年代に一時ブームとなり、東亜酒造や本坊酒造などが担った。現代のクラフト蒸溜所ブー…
- シェリー樽 しぇりーだる
スペインの酒精強化ワイン「シェリー」の熟成・輸送に使われた樽、またはシェリーで意図的に味付け(シーズニング)した樽。主にヨーロピアンオーク製…
- シェリーバット しぇりーばっと
容量約500リットルのシェリー熟成用大樽。大きいぶん原酒と木の接触率が低く、ゆっくり長期熟成に向く。スコッチの長期熟成品の多くがこの樽から生…
- シェル&チューブ(多管式冷却器) しぇるあんどちゅーぶ
多数の細管に蒸気を通して冷却する現代式のコンデンサー。冷却効率が高く銅との接触も多いため、伝統のワームタブよりクリーンな酒質になるとされる。…
- 潮気(マリタイム) しおけ
潮風や磯を思わせる塩っぽい風味の表現。海辺の蒸溜所(タリスカー、スプリングバンク、ボウモア等)の銘柄に使われる。熟成庫の海風が樽に染みるとい…
- ジガー(メジャーカップ) じがー
両端が円錐形の計量カップ。30ml/45mlの組み合わせが標準で、カクテルやハイボールの再現性を支える道具。「目分量を卒業する」ことが家飲み…
- 直火蒸溜 じかびじょうりゅう
ポットスチルを石炭やガスの直火で加熱する伝統製法。釜肌の高温が香ばしく力強い酒質を生むとされるが、焦げ付き管理の難しさから世界的に蒸気加熱へ…
- 仕込み水 しこみず
糖化や加水に使う蒸溜所の命の水。水源の確保はどの蒸溜所でも創業の最重要条件であり、山崎の名水、余市の湧水など、銘水と銘酒の物語は常に一対で語…
- ジャック・ダニエル じゃっくだにえる
テネシーウイスキーの創業者(1849頃-1911)。少年期に蒸溜を学び、1866年に米国初の政府登録蒸溜所を設立したとされる。奴隷出身の蒸溜…
- ジャパニーズウイスキー表示基準 じゃぱにーずういすきーひょうじきじゅん
日本洋酒酒造組合が2021年に定めた自主基準。国内採水の水の使用、国内での糖化・発酵・蒸溜、国内での3年以上の樽熟成などを満たすものだけが「…
- ジャパニーズウイスキーブーム じゃぱにーずぶーむ
2000年代の国際的な受賞ラッシュと2014年の連続テレビ小説を契機に、日本のウイスキーの需要が世界的に爆発した現象。原酒不足による年数表記…
- 収税官(エクサイズマン) しゅうぜいかん
酒税を取り立て密造を摘発した役人。密造者との攻防は数々の伝説を生んだ。詩人ロバート・バーンズが収税官だったことは、スコットランドの歴史の皮肉…
- 修道院と蒸溜技術 しゅうどういんとじょうりゅう
蒸溜技術は中世、薬酒を作る修道院を経由して欧州へ広まったとされる。アイルランドの修道士がスコットランドへ伝えた説が有名で、ウイスキーの系譜は…
- 終売(ディスコン) しゅうばい
商品の販売終了。原酒不足による年数表記品の休売・終売は2010年代の日本で相次ぎ、市場価格の高騰を招いた。公式発表(ニュースリリース)が一次…
- 収斂性(渋み) しゅうれんせい
口の中がきゅっと乾くような感覚。タンニンがタンパク質と結びついて起こる。若い赤ワイン樽系や長期熟成品に出やすく、少量なら複雑さ、過剰なら欠点…
- 熟成による香味の寄与率 じゅくせいきよりつ
ウイスキーの最終的な風味の6〜8割は樽熟成に由来するとされる俗説的な目安。数値に厳密な根拠はないが、樽選びの重要性を語る際に広く引用される。…
- 熟成年数表記(エイジステートメント) じゅくせいねんすうひょうき
ラベルの「12年」などの表記。法規上、使用した原酒のうち最も若い原酒の熟成年数を示す(平均ではない)。12年物には12年を超える原酒も含まれ…
- 熟成のピーク じゅくせいのぴーく
原酒の風味が最も充実する時期。長いほど良いわけではなく、樽が勝ちすぎると渋みや木香が支配的になる(オーバーオーク)。ピークを見極めて瓶詰めす…
- 日本の酒税法上のウイスキー しゅぜいほうじょうのういすきー
日本の酒税法ではウイスキーは「発芽させた穀類と水を原料に糖化・発酵・蒸溜したもの」等と定義され、スピリッツや原料用アルコールの混和も一定範囲…
- ジュラ島 じゅらとう
アイラ島の隣に浮かぶ細長い島。人口約200人に対し鹿が数千頭という自然の王国で、島唯一のジュラ蒸溜所が経済を支える。作家オーウェルが「198…
- 純氷 じゅんぴょう
製氷業者がマイナス10℃前後で48時間以上かけ、攪拌しながら一方向に凍らせた業務用の氷。気泡と不純物が極めて少なく、透明で硬く溶けにくい。バ…
- 昇華 しょうか
固体が液体を経ずに直接気体になる現象。氷は冷凍庫内でも表面から昇華し続けており、古い氷が痩せて霜をまとい匂いを帯びるのはこのため。ドライアイ…
- ウイスキーに賞味期限はあるか しょうみきげん
高アルコールのため腐敗せず、未開栓なら法的な賞味期限表示も不要である。ただし保管環境が悪ければ風味は劣化する。「期限はないが、旬はある」と考…
- 蒸溜所限定文化 じょうりゅうじょげんてい
その場でしか買えない限定ボトルやハンドフィルの文化。訪問の記念性と希少性が重なり、ウイスキーツーリズムの原動力になっている。転売対策との知恵…
- 蒸溜所限定ボトル じょうりゅうしょげんていぼとる
蒸溜所の売店でのみ販売されるボトル。ハンドフィル(自分で樽から瓶詰めする体験型)を含み、巡礼の戦利品として人気が高い。転売価格が付くことも多…
- 蒸溜所ショップ じょうりゅうじょしょっぷ
蒸溜所併設の売店。蒸溜所限定ボトルやハンドフィル、グッズが買える聖地である。転売対策で購入制限が設けられることも多い。訪問の記念は、その地で…
- 蒸溜速度 じょうりゅうそくど
釜を加熱して蒸気を取り出す速さ。ゆっくり焚くほど銅との対話が増えて上品な酒質になり、速く焚けば重い成分が残る。「急がば回れ」を地で行く工程で…
- 蒸溜年と瓶詰年 じょうりゅうねんとびんづめねん
ラベルに記される2つの年号。差し引けば熟成年数が分かる。同じ12年でも蒸溜年が違えば中身は別物であり、オールドボトル探しではこの2つの年号が…
- ジョン・ウォーカー じょんうぉーかー
ジョニーウォーカーの創業者(1805-1857)。スコットランドの食料雑貨商として茶葉のブレンド技術をウイスキーに応用し、品質の安定した混和…
- シリアル(穀物香) しりある
麦芽やビスケット、パン生地を思わせる香ばしい香り。ウイスキーの原点である麦の存在感を示す。強すぎると未熟とされるが、適度なら土台の厚みとして…
- ジル(英国の計量単位) じる
英国のパブで使われた酒の計量単位で、4分の1パイント(約142ml)。その4分の1や5分の1がウイスキー1杯の標準量とされた。現在は25ml…
- 芯落とし(芯抜き) しんおとし
純氷製造の仕上げ工程。凍結の最後に不純物と空気が濃縮される中心部の未凍結水を吸い出して捨て、きれいな水で置き換える。方向凍結の「濁った末端を…
- シングル/ダブル しんぐる/だぶる
ウイスキーの分量の単位。日本ではシングル約30ml、ダブル約60mlが標準。シングルは「ワンフィンガー(指一本分の高さ)」に由来するとされ、…
- シングルカスク しんぐるかすく
一つの樽の原酒だけを瓶詰めしたもの。樽ごとの個性がそのまま出るため一期一会の味となり、同銘柄でも樽番号が違えば別物。生産数は樽一本分(数百本…
- シングルカスクとスモールバッチの違い しんぐるかすくとすもーるばっち
シングルカスクは1樽のみ、スモールバッチは少数樽の混和。前者は一期一会の個性、後者は品質の安定と個性の両立を狙う。ラベルのこの一語で、瓶の中…
- シングルポットスチル しんぐるぽっとすちる
発芽大麦と未発芽大麦を混ぜて仕込む、アイルランド固有の伝統様式。未発芽大麦由来の油分あるスパイシーな口当たりが特徴。かつて麦芽税を逃れる知恵…
- シングルモルト しんぐるもると
単一(シングル)の蒸溜所で造られたモルトウイスキーのみを瓶詰めしたもの。複数の樽の原酒は混ぜてよいが、他の蒸溜所の原酒は使えない。蒸溜所の個…
- シングルモルトブームの始まり しんぐるもるとぶーむ
1963年にグレンフィディックが世界展開を始めるまで、モルトはほぼブレンド用だった。1980年代の花と動物シリーズ、クラシックモルトの登場を…
- スイートネス(甘み) すいーとねす
糖分ゼロの蒸溜酒でありながら感じられる甘さ。バニリンなど樽由来の香気成分と、アルコールそのものの甘さが脳内で「甘い」と翻訳される。ウイスキー…
- 水源の保護 すいげんのほご
蒸溜所が自らの水源の森や湿原を買い取り保全する取り組み。水質はウイスキーの生命線であり、サントリーの天然水の森など、酒造りと環境保全が一体化…
- スイッチャー(泡切り) すいっちゃー
発酵槽の縁で回転して泡を叩き落とす装置。発酵最盛期の激しい泡が槽から溢れるのを防ぐ。木桶発酵槽の上でゆっくり回る姿は蒸溜所見学の名物のひとつ…
- スカイ島 すかいとう
ヘブリディーズ諸島最大級の島。荒々しい山岳と霧の景観で知られ、タリスカーと新鋭トラベイグが立つ。黒胡椒と潮の効いた男性的なモルトの産地として…
- スキットル(ヒップフラスク) すきっとる
携帯用の薄型酒瓶。金属製が主流で、尻ポケットに収まる曲面形状が特徴。アウトドアや観劇のお供という文化を持つが、金属臭の移りや飲酒シーンのマナ…
- スコアリング(点数評価) すこありんぐ
ウイスキーを100点満点などで採点する評価方式。評論家の点数は市場価格を動かすほどの影響力を持つが、あくまで一人の舌の記録である。自分の点数…
- スコッチウイスキー協会(SWA) すこっちういすきーきょうかい
スコッチの定義を守り、世界での模倣品と闘う業界団体。「スコッチ」を名乗る条件の法制化や輸出振興を担い、その規則集は世界のウイスキー法制のひな…
- スコッチ・ライ すこっちらい
スコットランド産ライ麦を使った新しいウイスキーの潮流。インチデアニーやアービキーが先鞭をつけた。バーボンの領分だったライ麦に、スコッチの製法…
- スチーム加熱(間接加熱) すちーむかねつ
釜の内部に蒸気の管や板を通して加熱する現代の主流方式。焦げ付きがなく制御しやすい。直火焚きに比べ穏やかな酒質になるとされ、直火を守る蒸溜所は…
- スチルの形状(玉ねぎ型・ランタン型・ボール型) すちるのけいじょう
ポットスチルの胴の形の分類。玉ねぎ型は標準的、くびれを持つランタン型やボール型は還流が増えて軽やかな酒質に寄与する。形を変えずに複製するのが…
- スチルマン すちるまん
蒸溜器の運転を担う職人。蒸気の上がり方や留液の香りを読み、ミドルカットの瞬間を見極める。計器が発達した現代も最終判断は人の五感に委ねる蒸溜所…
- ステア/シェイク/ビルド すてあ/しぇいく/びるど
カクテルの三大技法。ステアは混ぜて冷やす(マンハッタン)、シェイクは振って急冷・混和する(サワー)、ビルドはグラス内で直接作る(ハイボール)…
- ステーブ(側板) すてーぶ
樽の胴体を構成する湾曲した板。ナラ材を割って乾燥させ、熱で曲げて組む。板の厚みや乾燥期間が熟成の質を左右する。使用済みの板は燻製用チップにも…
- ストレートバーボン すとれーとばーぼん
バーボンの中でも2年以上熟成し、着色料等を加えていないもの(4年未満は年数表記義務)。「ストレート」は飲み方ではなく法的規格の名称。市販の主…
- スパージング(2番湯・3番湯) すぱーじんぐ
糖化の後半に温度の高い湯を加え、麦芽粕に残った糖分を洗い出す工程。最後の湯は糖が薄いため捨てずに取り置き、次回仕込みの1番湯として再利用され…
- スピークイージー(もぐり酒場) すぴーくいーじー
禁酒法時代の非合法バー。合言葉でひそかに入店したことが名の由来である。現代では当時を模した隠れ家的バーのスタイルを指し、カクテル文化のロマン…
- スピリットスチル(再溜釜) すぴりっとすちる
ローワインを2度目に蒸溜し、最終的なニューメイクを取り出す釜。ここでのカット(採取範囲の見極め)が酒質を決定づけるため、蒸溜所の心臓部と呼ば…
- スピリットセーフ すぴりっとせーふ
蒸溜液の流れを観察し、前溜・本溜・後溜を切り替える真鍮とガラスの装置。かつては課税管理のため錠がかけられ、鍵は収税官が握っていた。今も蒸溜所…
- スペイサイド すぺいさいど
スコットランド北東部、スペイ川流域の産地区分。全スコッチ蒸溜所の半数前後が集中する最大の聖地で、華やかでフルーティな酒質が主流。グレンフィデ…
- スペントリース すぺんとりーす
再溜を終えたスピリットスチルの釜に残る廃液。ポットエールとともに処理され、環境負荷を抑えるための排水管理は現代の蒸溜所運営の重要課題となって…
- スモールバッチ すもーるばっち
少数の選抜樽だけを混和して瓶詰めする少量生産方式。バーボンの高級路線(ブッカーズ等)で広まった呼称で、大量生産品との差別化を意味する。明確な…
- スランジヴァー(乾杯) すらんじゔぁー
ゲール語の乾杯の言葉。「スランジ(健康を)」「スランジヴァー(良き健康を)」と応じ合う。スコットランドのパブや蒸溜所で今も生きる挨拶で、覚え…
- スワリング すわりんぐ
グラスを回して液体を空気に触れさせ、香りを立たせる所作。ワインでは基本動作だが、度数の高いウイスキーでは刺激臭も立つため控えめが良いとする流…
- 正規輸入品(正規品) せいきゆにゅうひん
メーカーと契約した代理店が輸入・管理するボトル。日本語の裏ラベルが貼られ、品質管理と真正性が担保される。プレゼントや長期保管を考えるなら正規…
- 1823年酒税法 せんはっぴゃくにじゅうさんねんしゅぜいほう
英国が蒸溜免許料を大幅に引き下げ、密造者に合法化の道を開いた法律。翌1824年、グレンリベットが谷の密造者たちの中から最初の政府公認蒸溜所と…
- 前溜・後溜(フォアショット/フェインツ) ぜんりゅう・こうりゅう
再溜の最初に出る揮発性の高い留分(前溜)と、最後に出る重く油性の留分(後溜)。どちらも製品には使わず、次のもろみと共に再蒸溜される。この「使…
- ソーテルヌ樽 そーてるぬだる
フランスの貴腐ワイン、ソーテルヌの熟成樽。蜂蜜やアプリコットの豪奢な甘い香りを移す。グレンモーレンジィなどが用い、白ワイン樽系フィニッシュの…
- ソバーキュリアス そばーきゅりあす
「あえて飲まない」選択を楽しむ生活態度。健康志向の世界的潮流で、ノンアル・低アル市場の成長を支える。ウイスキー業界もノンアルスピリッツや低度…
- ソレラ式ヴァッティング それらしきゔぁってぃんぐ
大樽の中身を半分以上残したまま新しい原酒を継ぎ足していく方式。シェリー由来の手法で、味の連続性が保たれる。グレンフィディック15年の代名詞的…
- ソレラシステム それらしすてむ
シェリー酒の伝統熟成法で、古い酒に新しい酒を継ぎ足しながら平均熟成を保つ方式。ウイスキーではグレンフィディック15年が大桶での継ぎ足し熟成と…
た行
- 体調と味覚 たいちょうとみかく
寝不足、空腹、風邪、直前の食事で味の感じ方は大きく変わる。同じボトルの評価が日によって違うのは普通のことである。大事な一本を開ける日は、コン…
- 1980年代の大閉鎖 だいへいさ
供給過剰と消費低迷が重なった1983年前後、ポートエレン、ブローラなど20を超える蒸溜所が閉鎖された。当時は無名だった閉鎖蒸溜所の在庫が、今…
- ダイヤモンドカット だいやもんどかっと
氷を多面体に彫り上げる装飾的な切り出し。丸氷に近い低表面積を保ちつつ、面が光を反射して宝石のように輝く。日本のバーテンダーの氷彫刻技術の到達…
- 台湾ウイスキー たいわんういすきー
亜熱帯の急速熟成を武器とする新興勢力。カバランが数々の世界一で名を馳せ、オマーがそれに続く。高温多湿を欠点でなく個性に変えた、熱帯熟成時代の…
- 竹鶴政孝 たけつるまさたか
日本のウイスキーの父(1894-1979)。広島の造り酒屋に生まれ、1918年に単身スコットランドへ留学して蒸溜技術を修得。帰国後、山崎蒸溜…
- 竹鶴政孝とリタ たけつるまさたかとりた
日本のウイスキーの父・竹鶴政孝と、スコットランドから彼に嫁いだ妻リタ。単身留学から余市創業までを支えた2人の物語は、連続テレビ小説の題材とな…
- ウイスキーは立てて保存 たててほぞん
ワインと違い、ウイスキーは瓶を立てて保管するのが鉄則。高い度数の酒が常時コルクに触れると、コルクが劣化して風味を損なう。乾燥が気になるなら、…
- ダフトウン(町) だふとうん
スペイサイドの中心の小さな町。グレンフィディック、バルヴェニー、モートラックなど7つの蒸溜所が集まり、「ローマは七つの丘に、ダフトウンは七つ…
- ダブラー だぶらー
バーボン製造で使われる2基目の簡易蒸溜器。コラムスチルで得た蒸溜液をもう一度軽く蒸溜して雑味を除く。ポットスチル型のものはサンパーとも呼ばれ…
- WSET だぶりゅーせっと
ワイン&スピリッツ・エデュケーション・トラスト——ロンドン発祥の国際的な酒類教育機関。スピリッツ課程ではウイスキーを含む蒸溜酒を体系的に学べ…
- ダブルウッド/トリプルウッド だぶるうっど
種類の異なる樽を段階的に渡り歩かせる熟成設計。バーボン樽で骨格を作りシェリー樽で化粧するのが典型で、バルヴェニーのダブルウッドがスタイルの代…
- ダブルマチュアード だぶるまちゅあーど
二段階の樽熟成(本熟成+仕上げ樽)を経たことを示す表記。カスクフィニッシュとほぼ同義だが、仕上げ期間が長く「第二の熟成」と呼べる規模のものに…
- 樽感(オーキー) たるかん
オーク由来の風味の総称。バニラ、ココナッツ、スパイス、渋みなどを指し、「樽が効いている」と使う。過剰な場合は「オーバーオーク」と否定的にも使…
- 樽ごとの度数変化 たるごとのどすうへんか
同じ63.5%で詰めても、熟成環境により度数は上がることも下がることもある。湿度が高いとアルコールが先に抜けて度数は下がり、乾燥地では水が先…
- 樽種表記の読み方 たるしゅひょうき
ラベルの「バーボンバレル」「シェリーバット」「PXフィニッシュ」などの表記。熟成に使った樽の種類と工程を示し、味の方向を予測する最大の手がか…
- 樽出し原酒 たるだしげんしゅ
加水せず樽の度数のまま瓶詰めしたウイスキーの日本語表現。カスクストレングスと同義で使われる。50〜60%台の度数を自分で加水調整しながら飲む…
- 樽詰め度数(フィリングストレングス) たるづめどすう
原酒を樽に詰める際の度数で、業界標準は63.5%前後。度数が高いほど樽材の成分が出やすいが、加水で下げた方が甘みが出るともされ、蒸溜所ごとに…
- 樽投資のリスク たるとうしのりすく
「熟成後に高値で売れる」と樽の購入を勧誘する商法。実在しない樽や相場とかけ離れた価格の事例が各国で問題化しており、業界団体も注意喚起している…
- 樽の置き場所(上段・下段) たるのおきばしょ
ラック式熟成庫では上段ほど暑く乾き、下段ほど涼しく湿る。同じ原酒でも置き場所で度数の変化や熟成速度が変わるため、定期的な配置換えや場所指定の…
- 樽の刻印の読み方 たるのこくいん
鏡板には蒸溜年、蒸溜所名、樽番号、樽種の略号が記される。例えばHHはホグスヘッド、SBはシェリーバット。刻印を読めれば熟成庫は履歴書の並ぶ図…
- 樽の寿命と再利用 たるのじゅみょう
樽は3〜4回の使用でウイスキーへの影響力を失うとされる。役目を終えた樽は再生処理で蘇らせるか、家具やスモークチップ、園芸用プランターなどに姿…
- 樽の漏れ(リーク) たるのもれ
板の隙間や傷から原酒が滲み出ること。熟成庫の見回りで発見されると、蒲(ガマ)の穂を隙間に打ち込むなど伝統の応急処置が施される。放置すれば中身…
- 短期発酵/長期発酵 たんきはっこう
発酵時間の長短による作り分け。50時間前後の短期発酵は麦芽らしい重い酒質に、70時間を超える長期発酵は乳酸菌の働きでフルーティーな酒質になる…
- タンニン たんにん
樽材から溶け出す渋み成分。適量なら味を引き締める骨格になるが、過剰だと乾いた渋さが残る。ヨーロピアンオークや長期熟成で強く出やすい。紅茶の渋…
- ダンネージ式熟成庫 だんねーじしき
土の床に樽を2〜3段だけ積む伝統的な熟成庫。湿度が高く温度変動が小さいため、熟成はゆっくり穏やかに進むとされる。多層ラックに高く積む近代的な…
- チェイサー(和らぎ水) ちぇいさー
強い酒と交互に飲む水。口をリセットして次の一口を新鮮にし、脱水を防ぎ、ペースを整える三役を担う。日本酒の「和らぎ水」と同じ知恵で、バーで水を…
- チャー(内面焼成) ちゃー
樽の内面をバーナーで焦がす処理。焦げ層が炭のフィルターとして働き、木材の糖分がカラメル化してバニラやキャラメルの香味源になる。バーボンでは法…
- チャージ(仕込み量) ちゃーじ
スチルに入れるもろみやローワインの量。釜の容量に対して少なく張るほど蒸気と銅の接触が増え、軽い酒質になる。満杯近くまで張れば重い酒質に寄る。…
- チャーム/チャージ ちゃーむ/ちゃーじ
チャームはバーで最初に出される小さなつまみ(ナッツ等)、チャージは席料。合わせて数百円〜千円強が相場で、静かな空間と技術への対価と理解される…
- 抽選販売 ちゅうせんはんばい
希少ボトルを応募抽選で定価販売する方式。品薄時代の転売対策として酒販店・メーカー公式で定着した。山崎・響の年数表記品や限定品の入手の正道であ…
- 直射日光と温度変化 ちょくしゃにっこう
紫外線は風味と色を劣化させる大敵。高温や激しい温度変化も液漏れや酸化を早める。冷暗所で立てて保管、これだけ守れば未開栓のウイスキーは何十年で…
- 地理的表示(GI)とウイスキー ちりてきひょうじ
スコッチ、アイリッシュ、バーボンなどは産地と製法を法律で保護する地理的表示制度に守られている。日本でも2021年に「ジャパニーズウイスキー」…
- 土屋守 つちやまもる
日本のウイスキー評論家。ウイスキー文化研究所を主宰し、雑誌やウイスキー検定、フェスティバルの開催を通じて国内のウイスキー文化の裾野を広げた第…
- DCL(ディスティラーズ・カンパニー) でぃーしーえる
19世紀後半にグレーン蒸溜所の連合として誕生し、20世紀のスコッチ業界を支配した巨大企業。不況期に多くの蒸溜所を吸収・閉鎖し、その系譜は現在…
- ティースプーニング てぃーすぷーにんぐ
樽売りする原酒に他蒸溜所のモルトをひと匙加え、シングルモルトとして名乗れなくする商習慣。蒸溜所名を守るための措置で、こうした樽は変名(ティー…
- ティースプーンモルト てぃーすぷーんもると
樽にごく少量(ティースプーン一杯)の他蒸溜所モルトを加え、法的にシングルモルトを名乗れなくしたもの。蒸溜所名を出さずに原酒を売る業界の知恵で…
- ディスティラーズ酵母 でぃすてぃらーずこうぼ
アルコール収率を重視して選抜された蒸溜酒用の酵母。かつて主流だったビール用(ブルワーズ)酵母との併用は香味に複雑さを与えるとされ、近年は酵母…
- ディスティラリーキャット でぃすてぃらりーきゃっと
蒸溜所で麦芽を狙うネズミを駆除するために飼われてきた猫。グレンタレットの「タウザー」は生涯28,899匹の捕獲記録でギネスに載る伝説の看板猫…
- テイスティング環境 ていすてぃんぐかんきょう
香水やたばこ、料理の匂いのない静かな環境が理想。グラスの洗剤残りも大敵である。自然光の下で色を見て、室温で香りを取り、集中できる時間帯に少量…
- テイスティングノート ていすてぃんぐのーと
香り・味・余韻を言葉で記録したもの。メーカー公式のものと、評論家・愛好家の実飲記録がある。正解を当てる試験ではなく、自分の感覚に名前を付ける…
- テイスティングの順番 ていすてぃんぐのじゅんばん
複数銘柄を飲み比べる際は、軽い酒から重い酒へ、ノンピートからピーテッドへ進むのが原則。強い酒の後では繊細な酒の香りが取れなくなる。水と時間を…
- テイスティングに使う水 ていすてぃんぐのみず
加水やチェイサーには軟水のミネラルウォーターが適する。硬水はミネラルが香味に干渉し、水道水はカルキ臭が邪魔をする。スコットランドの水も日本の…
- デイリーウイスキー でいりーういすきー
日常的に気兼ねなく飲める価格帯・性格のウイスキーを指す愛好家用語。角瓶、ティーチャーズ、ブラックニッカなどが代表格。「特別な一本」と「毎日の…
- テキーラ樽 てきーらだる
熟成テキーラに使われた樽によるフィニッシュ。アガベ由来の青い香りと土っぽさが個性的で、樽規制が緩和されたスコッチでも実験が進む新顔の樽である…
- 適正飲酒 てきせいいんしゅ
厚生労働省の指標では、節度ある適度な飲酒は1日平均純アルコール約20g(ウイスキーダブル1杯相当)とされる。休肝日を設け、水と食事とともにゆ…
- デキャンタ できゃんた
ウイスキーを移し替えて卓上に置くガラス瓶。映画に登場する書斎の琥珀色の象徴だが、密閉性が低いものは酒の劣化を早める。現代では鑑賞用と割り切る…
- 手削り氷のバー文化 てけずりごおり
アイスピック一本で角氷や丸氷を削り出す日本のバー技術。ダイヤモンドカットの輝く氷は日本のバーの代名詞として海外でも知られ、「氷に金を払う価値…
- テネシーウイスキー てねしーういすきー
テネシー州で造られ、熟成前にサトウカエデの木炭で濾過(リンカーンカウンティ・プロセス)を行うウイスキー。実質的にバーボンの要件を満たしつつ、…
- テロワール てろわーる
土地の気候・土壌・環境が酒の個性に与える影響を指すワイン由来の概念。ウイスキーでは大麦の産地やピートの質、熟成環境を巡って議論があり、ブルッ…
- 典型性(ティピシティ) てんけいせい
その産地やスタイルらしさをどれだけ備えているかという評価軸。アイラらしい煙、スペイサイドらしい華やかさなど。個性の評価と並び、ブラインドテイ…
- 天使の分け前(文化的用法) てんしのわけまえ
熟成中の蒸発分を指す本来の用語から転じて、映画題名(ケン・ローチ監督作)、バーの店名、商品名に広く使われる文化語となった。「失われる分が酒を…
- 天使の分け前と気候 てんしのわけまえときこう
熟成中の蒸発量は気候で大きく変わる。冷涼なスコットランドで年2%前後、暑いケンタッキーや台湾・インドでは年6〜10%超に達し、その分熟成も速…
- 天使の分け前の地域差 てんしのわけまえのちいきさ
年間蒸発率はスコットランドで約2%、ケンタッキーで4%前後、台湾やインドでは10%を超える。気候が熟成のスピードと個性を決める、ウイスキーの…
- 天然氷 てんねんごおり
冬の製氷池で外気により数週間かけて凍らせ、氷室で貯蔵した氷。池の水面から一方向に凍るため天然の方向凍結となり、緻密で透明な氷になる。現存する…
- 転売問題 てんばいもんだい
人気ボトルを買い占めて高値で売る行為。本来の飲み手に酒が届かない事態を招き、メーカーは抽選販売や購入制限で対抗している。適正価格で買い、飲ん…
- テンパリング(馴染ませ) てんぱりんぐ
冷凍庫から出した氷を数分置き、表面温度を0℃近くへ慣らしてから使う技術。熱衝撃によるひび割れを防ぎ、透明なまま長持ちさせる。表面の霜が消えて…
- 銅(カッパー) どう
ポットスチルの素材。銅は蒸溜中に硫黄化合物を吸着・除去する触媒として働き、酒質をクリーンにする。蒸気と銅の接触時間が長いほど軽い酒質になるた…
- 糖化(マッシング) とうか
粉砕した麦芽に温水を加え、デンプンを酵素の働きで糖に変える工程。得られた甘い液体は麦汁(ウォート)と呼ばれ、次の発酵工程へ送られる。糖化槽は…
- ウイスキーの糖質 とうしつ
蒸溜酒であるウイスキーの糖質は実質ゼロ。甘い香りは樽由来の香気成分によるもので、糖分ではない。糖質制限中の食中酒としてハイボールが支持される…
- 銅接触 どうせっしょく
蒸気が銅に触れることで硫黄化合物が除かれ、酒質がクリーンになる作用。スチルの形状・冷却方式・蒸溜速度はすべて銅接触の量を変える操作でもあり、…
- 透明氷 とうめいごおり
気泡や不純物をほとんど含まない透き通った氷。同じ体積の白い氷より密度が高く、溶けにくく、雑味や匂いが少ない。美観・持続力・味の三拍子が揃い、…
- トウモロコシ比率(バーボンの51%ルール) とうもろこしひりつ
バーボンは原料の51%以上がトウモロコシであることが法律で義務付けられている。比率が高いほど甘くまろやかに、80%を超えるとコーンウイスキー…
- トゥワイスアップ とぅわいすあっぷ
ウイスキーと常温の水を1対1で割る飲み方。氷を入れないため温度による香りの閉じ込めがなく、適度な加水で香りが最も開くとされ、ブレンダーが品質…
- トースティング とーすてぃんぐ
樽の内面を遠火でじっくり焙る処理。木材の成分が熱分解し、バニラやキャラメルの香りの前駆体が生まれる。炎で焦がすチャーよりも穏やかで、ワイン樽…
- トールネック/ショートネックのスチル とーるねっく
スチルの首の高さによる酒質の違い。背の高い首は還流を増やして軽やかでフローラルな酒に(グレンモーレンジィが代表)、低い首は重くオイリーな酒に…
- トップノート とっぷのーと
グラスに鼻を近づけて最初に感じる、揮発性の高い軽やかな香り。柑橘やりんご、アルコールの立ち上がりなど。時間が経つと消えやすいため、注ぎたての…
- ドライ(辛口) どらい
甘さが少なく、すっきり引き締まった味わいの表現。フィノシェリー樽やライ麦由来のスパイス感などが典型。食前や食中に向くスタイルを探すときの目印…
- ドラフ(麦芽粕) どらふ
糖化を終えた後に残る麦芽の搾り粕。栄養価が高く、古くから近隣農家の牛の飼料として引き取られてきた。近年はバイオマス燃料としての利用も進み、蒸…
- トラベルリテール(免税店限定) とらべるりてーる
空港免税店など旅行者向け市場専用のボトル。容量1リットルや免税店限定ラベルなど独自仕様が多い。旅の記念と実益を兼ねる、ウイスキー好きの空港で…
- ドラム(一杯) どらむ
スコットランドで「ウイスキー一杯」を指す愛称。正確な分量の定義はなく、「軽く一杯やろう」の温度感を含む文化語。世界のウイスキーバーの店名やイ…
- 鳥井信治郎 とりいしんじろう
サントリー創業者(1879-1962)。「日本人の繊細な味覚に合う洋酒を」の信念で1923年、私財を投じて日本初の本格ウイスキー蒸溜所・山崎…
- トリスバー とりすばー
昭和30年代に全国で数万軒に達したとされる大衆洋酒バー。安価なハイボールを武器に会社員の社交場となり、日本にバー文化とウイスキーの裾野を作っ…
- トロピカルエイジング(熱帯熟成) とろぴかるえいじんぐ
台湾やインドなど高温多湿の気候での熟成。樽との反応が加速し、3〜5年でスコッチの15年に匹敵する濃さになるとされる。天使の分け前も年10%超…
な行
- ナイトキャップ ないときゃっぷ
就寝前の一杯を指す言葉。寝る前に被る帽子が原義。文化としては美しい習慣だが、就寝直前の飲酒は睡眠の質を下げることが知られており、現代的には「…
- NAS(ノンエイジステートメント) なす(のんえいじすてーとめんと)
熟成年数をラベルに表記しないウイスキーのこと。年数表記がある場合、その数字は使用原酒のうち最も若い原酒の熟成年数を示すルールのため、NASは…
- ナチュラルカラー表記 なちゅらるからー
カラメル着色をしていないことを示す表記。色は樽由来のみという宣言である。着色の有無は品質の優劣ではないが、透明性を重んじる近年のクラフト系は…
- 軟水と硬水 なんすいとこうすい
ミネラル分の少ない軟水と多い硬水。日本とスコットランドの仕込み水は多くが軟水で、まろやかな酒質に寄与するとされる。一方ハイランドパークなど硬…
- ニート にーと
何も加えずそのまま飲むストレートの英語表現。バーで「ニートで」と言えば常温のまま注がれる。氷も水も入れない状態は、銘柄の設計図をそのまま読む…
- 二条大麦 にじょうおおむぎ
穂の断面で実が2列に並ぶ大麦。粒が大きく揃い、でんぷん量が多くタンパク質が少ないため、モルトウイスキーやビールの主原料に使われる。スコッチの…
- 二次流通(セカンダリーマーケット) にじりゅうつう
オークションや個人間売買など、小売を経た後の流通市場。終売品や限定品の入手経路になる一方、保管状態や真贋の見極めが必要になる。信頼できるオー…
- 日本の蒸溜所マップ にほんのじょうりゅうじょまっぷ
2010年代以降、日本の蒸溜所は北海道から沖縄まで100か所規模へ急増した。地元の水と気候で個性を競う「地ウイスキー」の再来であり、旅先で蒸…
- 日本のバー文化 にほんのばーぶんか
銀座のオーセンティックバーに代表される、静謐な一杯を磨き抜く日本独自のバー文化。氷を手で削り、所作を極める日本のバーテンディングは、世界のト…
- 乳酸発酵(ウイスキーにおける) にゅうさんはっこう
アルコール発酵の後半、酵母の活動が落ちた頃に乳酸菌が糖や酸を変換する二次的な発酵。長期発酵の蒸溜所で顕著で、果実様のエステル香を生む立役者と…
- ニューメイク(ニューポット) にゅーめいく
蒸溜したての無色透明なスピリッツ。樽熟成前のウイスキーの原型で、法的にはまだウイスキーを名乗れない(スコッチは3年以上の熟成が必要)。蒸溜所…
- ニューメイクの度数 にゅーめいくのどすう
蒸溜直後のスピリッツはおよそ63〜72%。法律上、スコッチは94.8%未満で蒸溜しなければならず、穀物の風味を残すこの上限が「ウイスキーらし…
- ニューワールドウイスキー にゅーわーるどういすきー
台湾、インド、オーストラリア、北欧など、5大産地以外の新興産地のウイスキーの総称。温暖な気候による速い熟成や独自原料など、伝統に縛られない実…
- 熱衝撃(クラック) ねつしょうげき
冷えた氷が急に温かい液体に触れ、表面と内部の温度差による応力でひび割れる現象。グラスの中の「ピシッ」という音の正体。割れた氷は表面積が増えて…
- 年次リリース ねんじりりーす
毎年決まった時期に発売される限定シリーズ。ラフロイグのケアデスやアードベッグの委員会限定などが有名で、年ごとの違いを追う楽しみがコレクター文…
- 年数表記のルール ねんすうひょうきのるーる
ラベルの年数は使用した原酒のうち「最も若い」原酒の熟成年数を示す。12年表記の中に20年の原酒が入っていることもある。最年少表示という決まり…
- 粘性の見方 ねんせいのみかた
グラスを回した後、内壁を伝う涙(レッグ)の落ちる速さで粘性を見る。ゆっくり落ちれば度数や糖類・グリセリン感が高い傾向。科学的な精度は低いが、…
- ノージング のーじんぐ
グラスに鼻を近づけて香りを分析すること。ウイスキーの情報の大半は香りにあるとされ、プロのブレンダーは味見よりノージングを重視する。度数が高い…
- ノージングのコツ のーじんぐのこつ
鼻を近づけすぎずグラスの縁で香りを受け、口を少し開けて嗅ぐとアルコールの刺激を逃がせる。左右の鼻孔で交互に嗅ぐ、時間を置いて再度嗅ぐなど、小…
- テイスティングノートの書き方 のーとのかきかた
香り・味・余韻の3段に分け、感じた順に具体的な言葉で書き留めるのが基本形。日付と体調も添えると再現性が上がる。後から読み返せば、自分の好みの…
- ノンアル・低アルコールの潮流 のんある
健康志向を背景に、ウイスキー風味のノンアルコール飲料や低度数RTDが拡大している。「飲まない選択」を尊重するソバーキュリアス文化と共存する形…
- ノンチル表記の読み方 のんちるひょうき
冷却濾過をしていない旨のラベル表記。白濁の可能性と引き換えに、風味成分を残す思想の表明である。度数46%以上なら白濁しにくいため、ノンチル品…
- ノンチルフィルタード のんちるふぃるたーど
瓶詰め前の冷却濾過(チルフィルタリング)を行わない製法。冷却濾過は低温や加水で生じる白濁の原因成分を取り除く工程だが、香味成分の一部も失われ…
は行
- パースシャー ぱーすしゃー
ハイランド南部の丘陵地帯。アバフェルディ、ブレアアソール、エドラダワーなど、川と森に囲まれた美しい蒸溜所が点在する。ブレンド産業を支えた老舗…
- バーズタウン ばーずたうん
「バーボンの世界の首都」を名乗るケンタッキー州の古都。ヘブンヒル、バートン1792、ウィレットなどが集まり、毎年秋のバーボンフェスティバルに…
- バースプーン ばーすぷーん
柄の長い螺旋状のスプーン。ステア(混ぜる)とレイヤー(層を作る)に使うバーテンダーの基本道具。ハイボールを「一回だけ静かに混ぜる」ときにも活…
- バーの価格の仕組み ばーのかかく
バーの一杯はボトル価格の10分の1前後が目安とされ、場所代と技術と選択眼が含まれる。高額ボトルほど自宅より割安に試せる逆転現象が起こるため、…
- ハーバル/ミンティー はーばる
ミントやハーブ、薬草を思わせる清涼感のある香り。ライウイスキーのミント香、ハイランドモルトのヒース香などが代表。余韻に涼しさを残す個性として…
- ハーフショット文化 はーふしょっと
通常の半量(15ml前後)で注文するスタイル。多くの専門バーが対応しており、料金もほぼ半額になる。飲み比べや高額銘柄の試飲に最適で、恥ずかし…
- ハーフロック はーふろっく
ロックに同量程度の水を加えた飲み方。ロックの冷たさと水割りの飲みやすさの中間で、食中にも合わせやすい。度数はおよそ20%前後になり、日本の食…
- バーボン樽 ばーぼんだる
バーボンウイスキーの熟成に一度使われたアメリカンホワイトオークの樽。アメリカの法律でバーボンには新樽の使用が義務付けられているため、使用済み…
- バーボントレイル ばーぼんとれいる
ケンタッキー州の主要蒸溜所を巡る公式観光ルート。スタンプ帳を持って各蒸溜所を回る巡礼スタイルが人気で、年間数百万人が訪れる一大観光産業に成長…
- バーンズナイト ばーんずないと
毎年1月25日、スコットランドの国民詩人ロバート・バーンズの誕生日を祝う夜。ハギスを切り分け、詩を朗読し、スコッチで乾杯する。スコットランド…
- ハイブリッドスチル はいぶりっどすちる
ポットスチルの上部に精溜塔を組み合わせた蒸溜器。1台でウイスキーからジン、ウォッカまで作り分けられるため、多品目を手がけるクラフト蒸溜所で広…
- ハイボール はいぼーる
ウイスキーの炭酸割り。1:3〜4が標準比率で、レモンピールを添えることも。語源には諸説ある。2008年頃からの角ハイボール施策で国民的な飲み…
- ハイボールタワー(サーバー) はいぼーるたわー
ウイスキーと強炭酸を最適比率・低温で注出する業務用サーバー。飲食店の角ハイボールの均質な品質を支える装置で、「氷を使わず極冷で注ぐ」タイプも…
- ハイボールブーム(2008年〜) はいぼーるぶーむ
2008年頃からサントリーの角ハイボール施策を起点に広がった、日本のウイスキー復権現象。長期低迷していた国内消費を若い世代ごと反転させ、居酒…
- ハイライ/ローライ(バーボンの配合) はいらい
バーボンのマッシュビルにおけるライ麦比率の高低。ライ麦が多い(ハイライ)ほどスパイシーで辛口に、少なければ甘く穏やかになる。小麦を使えばウィ…
- ハイランド はいらんど
スコットランド北部の広大な産地区分。面積が広いため作風も多彩で、北のダルモア、西のオーバン、東のグレンドロナックなど方角ごとに個性が語られる…
- ハイランドライン はいらんどらいん
1784年の酒税法(ウォッシュ法)がスコットランドを南北に分けた境界線。北(ハイランド)と南(ローランド)で課税方式を変えたことが、両地域の…
- 麦汁(ウォート) ばくじゅう
糖化工程で得られる、麦芽の糖分を溶かし込んだ液体。これに酵母を加えて発酵させると、アルコール度数7〜9%前後のもろみ(ウォッシュ)になる。麦…
- 白濁(チルヘイズ) はくだく
ウイスキーが低温や加水で白く濁る現象。長鎖の風味成分が低温で析出するために起き、品質劣化ではない。これを防ぐのが冷却濾過(チルフィルタード)…
- 20歳未満の飲酒禁止 はたちみまんのいんしゅきんし
日本では法律により20歳未満の飲酒は禁止されている。ウイスキー文化の継承は、ルールを守る大人の楽しみ方の継承でもある。イベントや売り場でも年…
- バックセット ばっくせっと
サワーマッシュ製法で、前回の蒸溜廃液の一部を次の仕込み水に加えるもの。雑菌の繁殖を抑えて発酵を安定させ、蒸溜所ごとの味の連続性を守る役割を果…
- バックバー ばっくばー
バーカウンターの背後にボトルを並べた棚。店の品揃えと美学が凝縮された「顔」であり、客はここを眺めて注文の航路を決める。照明に琥珀が並ぶ光景は…
- 発酵槽(ウォッシュバック) はっこうそう
麦汁に酵母を加えて発酵させる大型の槽。伝統的なオレゴンパイン(米松)など木製と、衛生管理しやすいステンレス製があり、木製は乳酸菌などの働きで…
- バッチ差 ばっちさ
同じ銘柄でも製造ロットにより味が微妙に異なること。シングルカスクや小規模生産では顕著で、ボトル裏のバッチ番号で語られる。欠点ではなく「生き物…
- バッチ番号 ばっちばんごう
スモールバッチ製品などで瓶詰め単位を示す番号。バッチごとに樽構成が変わるため、番号違いを飲み比べる楽しみがある。米国クラフトバーボンで特に一…
- バット ばっと
容量約500リットルの大型樽。主にシェリーの熟成・輸送に使われた形式で、シェリー樽熟成の代名詞的サイズ。大型ゆえ酒と樽材の接触比率が小さく、…
- パティソン恐慌 ぱてぃそんきょうこう
1898年、大手ブレンド商パティソン社の粉飾破綻を機に起きたウイスキー業界の大不況。過剰投資のバブルが弾け、多くの蒸溜所が閉鎖・休止に追い込…
- バニリン ばにりん
バニラの主香気成分。オークのリグニンが熱分解されて生じ、バーボン樽熟成の甘い香りの正体である。チャーやトーストの火入れがこの成分を引き出すス…
- パハレテ ぱはれて
かつて樽に甘いシェリー濃縮液を加圧注入して風味付けした処理。1980年代末にスコッチで禁止された。現在のシーズニング樽との違いを語る際に引き…
- 払い出し(ディスゴージ) はらいだし
熟成を終えた樽から原酒を取り出す工程。複数樽をタンクに集めてヴァッティングし、必要に応じて加水・冷却濾過を経て瓶詰めへ向かう。樽の第二の人生…
- バランス(調和) ばらんす
甘み・酸味・苦み・アルコール感・樽香などの要素が釣り合っている状態。突出した個性がなくても、調和の取れた酒は飽きずに長く付き合える。品評会で…
- パレート(口中香) ぱれーと
テイスティングで口に含んだ時の風味・質感を指す用語。香り(ノーズ)、口中(パレート)、余韻(フィニッシュ)の三段でウイスキーを記述するのが国…
- バレル ばれる
容量約180〜200リットルの樽で、バーボンの標準サイズ。バーボンは新樽しか使えないため、一度使われた樽が大量に世界へ放出され、スコッチやジ…
- バングホール(呑み口) ばんぐほーる
樽の側面に開けられた注入口。ポプラ材などの柔らかい栓(バング)で打ち閉められる。サンプリングや払い出しはすべてこの穴を通して行われる。栓を打…
- パンチョン ぱんちょん
約500リットルの寸胴型の大樽。バットと同容量だが背が低く胴が太い。シェリーやラムのシーズニングに使われ、日本ではミズナラパンチョンなど大型…
- ハンドフィル はんどふぃる
蒸溜所の売店で、来訪者が自ら樽から瓶詰めする体験型の限定販売。ラベルに自分の名前や日付を書き込める形式が多く、巡礼の最高の戦利品とされる。「…
- ビアウェル びあうぇる
バーボン製造で発酵を終えたもろみ(ディスティラーズビア)を蒸溜前に貯めておくタンク。ここから連続式蒸溜機へ絶え間なく送り込まれる。連続稼働す…
- PX樽(ペドロ・ヒメネス) ぴーえっくすだる
極甘口シェリー「ペドロ・ヒメネス」を張った樽。干し葡萄を煮詰めたような濃厚な甘みとコクをウイスキーに与え、デザート的な銘柄や仕上げ熟成に多用…
- ピーテッド/ノンピート ぴーてっど/のんぴーと
ピート(泥炭)で燻した麦芽を使うか否かの区分。同じ蒸溜所が両方を仕込むことも多く(ブルックラディとポートシャーロット、ベンリアックの二本柱な…
- ピート(泥炭) ぴーと
ヒースなどの植物が数千年かけて堆積・炭化した燃料。麦芽の乾燥時に焚くと、煙の成分(フェノール類)が麦芽に付着し、スモーキーな香りの源になる。…
- ピートカッティング(泥炭採掘) ぴーとかってぃんぐ
春先に湿原からピートを切り出す作業。専用のスペードで煉瓦状に切り、夏の間乾かして燃料にする。産地(海辺か内陸か)によって煙の香りが変わるとさ…
- ビール樽(IPAカスク等) びーるだる
クラフトビールの熟成に使った樽でウイスキーを仕上げる手法。ホップの柑橘香や麦芽のコクが移る。ビール醸造所を併設する蒸溜所が自家樽を循環させる…
- 熟成庫の微気候 びきこう
同じ敷地でも熟成庫の位置・階層・構造で温湿度が異なり、熟成の進み方が変わる現象。海辺の低層は潮気と穏やかさ、高層階は乾燥と速さ、といった差を…
- ビジターセンター びじたーせんたー
蒸溜所の見学者向け施設。製造工程ツアー、テイスティング、限定ボトル販売を提供し、ブランド体験の場として重要性を増している。日本では山崎・白州…
- ビター(苦み) びたー
焦がした樽やタンニンに由来するほろ苦さ。コーヒーやダークチョコの苦みに通じ、甘みの後に来ると味を引き締める。過剰な場合は樽のえぐみとして欠点…
- ビターズ びたーず
ハーブやスパイスを漬け込んだ高濃度の苦味酒。数滴でカクテルの輪郭を引き締める「料理でいう塩胡椒」。アンゴスチュラビターズが世界標準で、オール…
- 氷室 ひむろ
冬の氷や雪を夏まで貯蔵した施設。日本書紀にも記述が残る古代からの知恵で、おがくずなどで断熱し、天然氷を一年がかりで使った。冷凍機以前の「氷イ…
- ピュアモルト(日本の用語) ぴゅあもると
モルト原酒のみで構成されたウイスキーを指す日本で馴染んだ表記。国際的にはブレンデッドモルトに相当する。竹鶴ピュアモルトなどの商品名で日本の消…
- ピュリファイアー(精留器) ぴゅりふぁいあー
ラインアームの途中に設けられ、重い蒸気成分を凝縮させて釜へ戻す装置。蒸気を「ふるいにかける」ことで、軽やかで精妙な酒質を生む。強いピート麦芽…
- 瓶詰め度数の選び方 びんづめどすう
40%は飲みやすさ、46%は風味とノンチルの両立、50%超は迫力と加水の自由度。度数はメーカーの設計思想の表明であり、同じ銘柄の度数違いを比…
- 瓶内酸化 びんないさんか
開栓後、瓶の中の空気と反応して風味が変わる現象。数か月で角が取れてまろやかになることもあれば、香りが痩せて平板になることもある。残量が3分の…
- ファーストウォーター ふぁーすとうぉーたー
糖化で最初に加える約64度前後の仕込み湯。麦芽の酵素が最も働く温度帯で、でんぷんの大部分がここで糖化される。以後、温度を上げた2番湯・3番湯…
- ファーストフィル ふぁーすとふぃる
前の酒(バーボンやシェリー)を出した後、初めてウイスキーを詰める樽。前の酒と樽材の影響が最も濃く出る。2回目以降はセカンドフィル、リフィルと…
- ファイフ ふぁいふ
エディンバラ対岸の半島地方。農場蒸溜所ダフトミル、キングスバーンズ、実験派インチデアニーなどが集まり、大麦の名産地を背景にローランド再興の中…
- フィニッシュ(余韻) ふぃにっしゅ
飲み込んだ後に残る香味の長さと質。「ロング/ショート」で長さを、「温かい」「ドライ」等で質を表現する。長い余韻は上質さの指標とされることが多…
- フィニッシュ表記 ふぃにっしゅひょうき
「ポートフィニッシュ」「ラムカスクフィニッシュ」など、仕上げの追加熟成を示す表記。数か月〜数年の後熟で風味の最後のひと塗りを施したことを意味…
- フィノシェリー ふぃのしぇりー
産膜酵母の下で熟成する淡色辛口のシェリー。フィノの樽でウイスキーを熟成すると、塩気とアーモンドを思わせる繊細でドライな個性が付く。オロロソ樽…
- フィロキセラ ふぃろきせら
19世紀後半に欧州のブドウ畑を壊滅させた害虫。ブランデーとワインの供給が絶たれた結果、英国紳士の食後酒がスコッチへ置き換わり、ブレンデッドウ…
- フィロキセラとウイスキーの躍進 ふぃろきせら
19世紀末、害虫フィロキセラが欧州のぶどう畑を壊滅させ、ブランデーが払底した。その空白を埋めたのがスコッチのブレンデッドであり、ウイスキーが…
- フープ(箍) ふーぷ
樽の板を締める金属の輪。釘も接着剤も使わず、フープの締め付けと板の膨張だけで液体を密封する。樽職人の技の結晶であり、緩めば漏れ、締めすぎれば…
- フェノール化合物 ふぇのーるかごうぶつ
ピートの煙に含まれ、麦芽に付着してスモーキーな香りを与える成分群。薬品っぽさ、燻製香など香りの方向性は化合物の構成比で変わる。ppm値はその…
- フェノール値(ppm) ふぇのーるち
麦芽のピート香の強さを示す指標で、麦芽に含まれるフェノール類の濃度をppm(百万分率)で表す。ノンピート麦芽はほぼ0ppm、ヘビーピートのア…
- 複雑性(コンプレクシティ) ふくざつせい
ひと口の中に見つかる香味の要素の多さと重層感。嗅ぐたびに違う香りが顔を出す酒は複雑と評される。原酒構成の多様さ、長い熟成、複数樽の掛け合わせ…
- 二日酔いの基礎知識 ふつかよいのきそちしき
アルコールの分解産物や脱水が主因とされる。予防の基本は量を控えること、水を並行して飲むこと、空腹で飲まないこと。蒸溜酒は醸造酒より不純物が少…
- フライト(飲み比べセット) ふらいと
少量ずつ複数銘柄を並べて提供する飲み比べセット。バーや蒸溜所のテイスティングルームの定番メニューで、産地・年数・樽違いなどテーマを持つ。一杯…
- プライベートボトリング ぷらいべーとぼとりんぐ
バーや酒販店、愛好家グループが樽単位で買い付けて瓶詰めする限定品。「あの店の樽」として流通し、選樽者のセンスが味に出る。シングルカスク文化の…
- ブライン(冷媒塩水) ぶらいん
0℃以下でも凍らない濃い塩水などの冷媒。純氷製造ではマイナス10℃前後のブラインにアイス缶を浸け、穏やかな低温でゆっくり凍らせる。「冷やしす…
- ブラインドテイスティング ぶらいんどていすてぃんぐ
銘柄を伏せて行う試飲。ラベルや価格の先入観を排し、液体そのものを評価する方法。品評会の審査は原則ブラインドで行われる。家庭の飲み比べ会でも、…
- フラッグシップ ふらっぐしっぷ
ブランドの顔となる代表商品。山崎12年、グレンフィディック12年のように、その蒸溜所の個性を最も分かりやすく体現する一本を指す。迷ったらまず…
- ブラッドタブ ぶらっどたぶ
約40リットルの最小クラスの樽。名は家畜の血を運んだ桶に由来するとされる。極端に速く熟成が進むため、実験や限定品に使われる希少なサイズ。ごく…
- フルーティー ふるーてぃー
果実を思わせる香味の総称。りんごや洋梨(軽快系)、桃やアプリコット(華やか系)、レーズンやいちじく(シェリー系)、パイナップルやマンゴー(ト…
- プルーフ ぷるーふ
アルコール度数の古い単位。米国プルーフは度数の2倍(100プルーフ=50%)。名の由来は、火薬に酒をかけて点火し「証明(プルーフ)」した昔の…
- フルマチュレーション ふるまちゅれーしょん
フィニッシュ(短期の後熟)ではなく、最初から最後まで同じ種類の樽で熟成し切ること。シェリー樽フルマチュアードなどと表記され、樽の個性が骨の髄…
- フレーバーホイール ふれーばーほいーる
ウイスキーの香味を放射状に体系化した円環図。「フルーティ→柑橘→レモン」のように大分類から具体へ辿ることで、感じた香りを言葉にする補助輪とな…
- プレミア価格 ぷれみあかかく
定価を大きく超えて取引される市場価格。人気と品薄が生む現象で、日本のウイスキーでは定価の数倍〜数十倍の例もある。定価で買える抽選や蒸溜所販売…
- フレンチウイスキー ふれんちういすきー
ブルターニュとアルザスを中心に100超の蒸溜所を持つ、実は欧州有数のウイスキー生産国。ワインとブランデーの樽文化、テロワール思想を持ち込んだ…
- フレンチオーク ふれんちおーく
ワインやコニャックの熟成で名高いフランス産オーク。きめ細かなタンニンと上品なスパイス香が特徴で、ウイスキーでは主にワイン樽フィニッシュや新樽…
- ブレンデッドウイスキー ぶれんでっどういすきー
モルトウイスキーとグレーンウイスキーを混和したもの。複数蒸溜所の原酒を組み合わせ、調和と再現性を追求する。世界のスコッチ販売量の大半を占める…
- ブレンデッドグレーン ぶれんでっどぐれーん
複数蒸溜所のグレーン原酒のみを混和したウイスキー。5大分類の中で最も流通量が少ない希少カテゴリで、軽やかで甘い個性を持つ。グレーン好きの探究…
- ブレンデッドの発明 ぶれんでっどのはつめい
1860年代、食料品商アッシャーらがモルトとグレーンの混和を商品化し、飲みやすいブレンデッドが誕生した。これが世界市場を制し、スコッチを国際…
- ブレンデッドモルト ぶれんでっどもると
複数の蒸溜所のモルトウイスキーのみを混和したもの(グレーン不使用)。かつてヴァッテッドモルトと呼ばれた。ジョニーウォーカー グリーンラベルや…
- フロアモルティング ふろあもるてぃんぐ
床に大麦を広げ、木製シャベルで攪拌しながら発芽させる伝統的な製麦法。現在は専門業者による機械製麦が主流だが、ボウモアやスプリングバンクなど一…
- フローラル ふろーらる
花を思わせる香りの表現。ヘザー(ヒースの花)、すみれ、バラ、白い花など。ローランドモルトや背の高いスチルの蒸溜所に多いとされる、優美さを示す…
- ペアリング ぺありんぐ
料理や菓子と酒の組み合わせを設計すること。ウイスキーではチョコレート×シェリー系、牡蠣×アイラ、燻製×ピーテッドなどが古典的な好相性として知…
- 並行輸入品 へいこうゆにゅうひん
正規代理店を通さず輸入されたボトル。中身は同じでも、保管・輸送環境が不明な場合がある。価格が安い一方、正規品と裏ラベルや保証が異なる。信頼で…
- 閉鎖蒸溜所(サイレント) へいさじょうりゅうしょ
生産を停止した蒸溜所。残された原酒は「失われた蒸溜所の遺産」として年々希少になり、ポートエレンやブローラは伝説と化した。近年は資本を得て再稼…
- ヘッズ/テールズ(英語表現) へっずているず
前溜(フォアショット)と後溜(フェインツ)の英語別称。ヘッズには刺激的な低沸点成分、テールズには重く油性の成分が含まれ、どちらも次回の再溜に…
- ヘッド(鏡板) へっど
樽の両端の円盤状の板。蒸溜所名や樽番号の刻印・ステンシルが施される「樽の顔」。交換や再利用がしやすく、シェリー樽の鏡板だけ新しいオークに替え…
- ヘビーピート へびーぴーと
フェノール値の高い強燻の麦芽、またはその酒を指す形容。明確な基準はないが、おおむね40ppm超が目安とされ、オクトモア(100ppm超)は規…
- フレーバーホイールの使い方 ほいーるのつかいかた
香味を大分類から小分類へ絞り込む円形の一覧表。「果実→柑橘→グレープフルーツ」のように、漠然とした印象を段階的に言葉へ落とせる。表現に詰まっ…
- ボイン渓谷 ぼいんけいこく
アイルランド東部の聖なる谷。世界遺産の古代遺跡群で知られ、スレーンやボアンなど新世代蒸溜所が集まる。ケルト神話の川の女神の名が、そのままウイ…
- 方向凍結 ほうこうとうけつ
水を一方向からだけゆっくり凍らせ、空気と不純物を未凍結側へ押し出して透明な氷を作る原理。冬の湖の氷が透明なのと同じ仕組みで、断熱容器を使えば…
- ポート樽(ポートパイプ) ぽーとだる
ポルトガルの酒精強化ワイン、ポートの熟成樽。細長い形状からパイプと呼ばれる。赤い果実とチョコレートの風味を移し、ウイスキーをほんのり赤銅色に…
- 北欧ウイスキー ほくおうういすきー
スウェーデンのマックミラとハイコースト、デンマークのスタウニング、フィンランドのキュロなどが形成する新産地。白夜と極寒の熟成環境、ライ麦や地…
- ホグスヘッド ほぐすへっど
容量約230〜250リットルの樽。バーボン樽(約200L)を解体し、側板を増やして組み直したものが多い。スコッチの熟成で最も広く使われるサイ…
- ホグマニー(スコットランドの年越し) ほぐまにー
スコットランドの大晦日の祝祭。年明け最初の訪問客が幸運を運ぶという「ファーストフッティング」では、ウイスキーを手土産に持参する伝統がある。酒…
- ホットウイスキー(お湯割り) ほっとういすきー
ウイスキー1に対し2〜3倍の湯で割る温かい飲み方。湯気とともに香りが立ち上るのが持ち味で、蜂蜜・レモン・シナモンを加えるとホットトディと呼ば…
- ポットエール ぽっとえーる
初溜を終えたウォッシュスチルの釜に残る液体。酵母の死骸などを含み、濃縮して飼料や肥料に加工される。蒸溜所の副産物利用の代表例で、地域の農業と…
- ポットスチル ぽっとすちる
モルトウイスキーの蒸留に使われる銅製の単式蒸留器。玉ねぎ型やランタン型など形状はさまざまで、大きさや首の角度が酒質を左右する。銅には硫黄系の…
- ボディ ぼでぃ
口当たりの厚み・重さの表現。油分や糖分、度数に由来する質感で、「フルボディ(重厚)」「ライトボディ(軽快)」と使う。味の良し悪しではなく体格…
- ボトラーズ(独立瓶詰め業者) ぼとらーず
蒸留所から樽ごと原酒を買い付け、独自に熟成・瓶詰めして販売する業者。ゴードン&マクファイル、シグナトリーなどが有名。蒸留所公式(オフィシャル…
- ボトルエイジング(オールドボトル効果) ぼとるえいじんぐ
瓶詰め後の長い年月で風味がゆっくり変化する現象。理論上ウイスキーは瓶内で熟成しないとされるが、数十年物のオールドボトルには独特の枯れた風合い…
- ボトルキープ ぼとるきーぷ
バーや飲食店にボトルを預けて通う日本独自色の強い文化。名札を付けた自分のボトルは、店との関係を育てる象徴でもある。ウイスキーは劣化が遅く、キ…
- ボトルシェア ぼとるしぇあ
仲間と1本を分け合う購入スタイル。高額ボトルを小分けで体験でき、感想を語り合う楽しみも付いてくる。小瓶と漏斗があれば始められる、現代的なウイ…
- ボトルド・イン・ボンド ぼとるどいんぼんど
米国の1897年ボトルド・イン・ボンド法に基づく規格。単一蒸溜所・単一シーズンの原酒を、政府保税倉庫で4年以上熟成し、100プルーフ(50%…
- ホワイトドッグ(未熟成スピリッツ) ほわいとどっぐ
樽熟成前の透明な蒸溜液の米国での呼び名。ニューメイクと同義である。蒸溜所の素の実力が現れるため、飲み比べ販売も増えた。熟成前後を比べると樽の…
ま行
- マイケル・ジャクソン(評論家) まいけるじゃくそん
英国のビール・ウイスキー評論家(1942-2007)。著書「モルトウイスキー・コンパニオン」は世界のモルト愛好家のバイブルとなり、テイスティ…
- マウスコーティング まうすこーてぃんぐ
口の中に膜が張るように風味が残る感覚。オイリーな酒質や高い度数で顕著になる。余韻の長さと並んで、ウイスキーの「体格」を測る指標として使われる…
- マウスフィール(質感) まうすふぃーる
口中の物理的な感触。オイリー(油性)、クリーミー、シルキー、ドライなどと表現する。味や香りと独立した評価軸で、ノンチルフィルタードや高度数の…
- マスター・オブ・ザ・クエイク ますたーおぶざくえいく
スコッチ業界への貢献者を讃える栄誉団体キーパーズ・オブ・ザ・クエイクの上位称号。日本人でも複数の功労者が選ばれており、業界の国際的な結束を象…
- マスターディスティラー ますたーでぃすてぃらー
蒸溜の最高責任者。原料選定から蒸溜条件まで、スピリッツの品質を統括する。米国では創業家の当主やレジェンド職人がこの肩書きでブランドの顔を務め…
- マスターブレンダー ますたーぶれんだー
ブレンドの最終責任者。数千種の原酒を利き分け、製品の味を設計・維持する職能で、各社に一人ないし数人しかいない。味の一貫性という「見えない品質…
- マッサン まっさん
2014-15年放送のNHK連続テレビ小説。竹鶴政孝とスコットランド人の妻リタをモデルに、日本のウイスキー草創期を描いた。放送を機に国産ウイ…
- マッシュタン(糖化槽) まっしゅたん
挽いた麦芽と温水を混ぜ、でんぷんを糖に変える槽。底が濾し網になっており、甘い麦汁だけを下から抜き取る。銅の蓋を持つ伝統型から全自動のロイター…
- マッシュビル まっしゅびる
アメリカンウイスキーにおける穀物の配合比率。バーボンはトウモロコシ51%以上が法定条件で、残りをライ麦や小麦、大麦麦芽で構成する。ライ麦多め…
- マデイラ樽 までいらだる
ポルトガルの酒精強化ワイン、マデイラの熟成に使われた樽。加熱熟成による焼き菓子のような香ばしさと酸味が特徴で、フィニッシュに使うとウイスキー…
- マリッジ(後熟) まりっじ
ブレンド後の原酒を再び樽や桶で数ヶ月寝かせ、味をなじませる工程。「結婚」の名の通り、複数の原酒が一体になる時間。響などの高級ブレンデッドで重…
- マリッジタン まりっじたん
ヴァッティング後の原酒を数週間〜数か月休ませる大きな容器。異なる樽の原酒同士がなじみ、角が取れる。瓶詰め前の最後のひと呼吸として重視する作り…
- 丸氷(アイスボール) まるごおり
球形に仕立てた氷。球は同じ体積で表面積が最小のため、あらゆる形の中で最も溶けにくい。ロックの標準として日本のバーで削り出しの技術が発達し、海…
- マル島 まるとう
内ヘブリディーズの島で、カラフルな港町トバモリーに同名の蒸溜所が立つ。ノンピートのトバモリーとピーテッドのレダイグを一つの蒸溜所で作り分ける…
- マンサニージャ まんさにーじゃ
海辺の町サンルーカルでのみ熟成される、潮気を帯びるとされる辛口シェリー。その樽は繊細な塩味のニュアンスをウイスキーに移すとされ、通好みのフィ…
- 味覚疲労 みかくひろう
連続したテイスティングで嗅覚と味覚が鈍る現象。3〜4杯目から精度が落ちるとされる。プロは少量を口に含んで吐き出し、水と休憩で感度を保つ。無香…
- ミスト みすと
クラッシュアイスを詰めたグラスにウイスキーを注ぐ飲み方。グラスの外側が霧(ミスト)のように曇ることが名の由来。急速に冷えて薄まるため、暑い季…
- ミズナラ樽 みずならだる
日本原産のミズナラ(水楢)材で作る樽。白檀や伽羅と形容される東洋的な香木の香りを与え、ジャパニーズウイスキーの象徴的個性となった。材が硬く漏…
- 水割り みずわり
ウイスキー1に対し水2〜2.5を氷とともに合わせる日本発祥の飲み方。度数10%前後まで下げ、食中酒として楽しむ様式は「Mizuwari」とし…
- 密造時代 みつぞうじだい
18〜19世紀、重税を逃れてハイランドの谷や洞窟で行われた密造。夜陰の蒸溜の煙を隠すため月明かりで作業したことがムーンシャインの語源とされる…
- ミドルカット(ハート) みどるかっと
再溜で得られる蒸溜液のうち、製品に使う中間部分。最初に出る前溜(フォアショット)と最後の後溜(フェインツ)は好ましくない成分を含むため次回の…
- ミニチュアボトル みにちゅあぼとる
50ml前後の小瓶。高額銘柄を少量試せる、飲み比べセットが作れる、コレクション性があると三拍子揃った存在。バーで一杯飲むより安く自宅で試せる…
- ムーンシャイン(密造酒) むーんしゃいん
月明かりの下で造られた密造酒を指す米語。禁酒法時代の無熟成コーンウイスキーの代名詞で、現在は合法的な「ムーンシャイン風」商品も売られる。スコ…
- 蒸溜所元詰めと買いボトル もとづめ
蒸溜所(オフィシャル)自らの瓶詰めと、ボトラーズによる瓶詰めの区別。同じ蒸溜所の原酒でも、樽選びと瓶詰め方針で別物になる。両方を飲み比べると…
- モルティ もるてぃ
麦芽由来の香ばしい風味の表現。ビスケット、麦茶、パン生地などに例えられる。華やかな果実香や樽香の陰に隠れがちだが、ウイスキーの土台の味であり…
- モルト(麦芽) もると
発芽させた大麦のこと。発芽の過程でデンプンを糖に変える酵素が生まれ、ウイスキーの糖化・発酵を可能にする。モルトウイスキーの原料であり、「モル…
- モルトウイスキー・トレイル もるとういすきーとれいる
スペイサイドの蒸溜所や関連施設を結ぶスコットランドの公式観光路。グレンフィディックやマッカランなど名門が集中する世界最密のウイスキー地帯を、…
- モルトスター(製麦業者) もるとすたー
大麦を発芽・乾燥させて麦芽に仕上げる専門業者。現代のスコッチ蒸溜所の多くは自家製麦を行わず、モルトスターに麦芽の仕様(ピートの強さなど)を指…
- モルトスペック もるとすぺっく
蒸溜所が製麦業者に指定する麦芽の仕様書。水分量、酵素力、窒素量、フェノール値などが細かく定められ、同じ蒸溜所の酒質を年々再現する土台となる。…
や行
- 融解熱(潜熱) ゆうかいねつ
氷が水に変わる時に温度を変えずに吸収する熱。1gあたり約80カロリーと大きく、氷の冷却力の主力を担う。「氷は溶けることで冷やす」の物理的な根…
- 床製麦の復権 ゆかせいばくのふっけん
効率化で一度は消えかけた床製麦を、あえて復活させる動き。スプリングバンクやキルホーマン、日本の新興蒸溜所などが自家製麦を掲げ、手間を個性と物…
- 余韻の長さの測り方 よいんのながさ
飲み込んだ後に風味が続く時間。「短い」から「非常に長い」まで段階で表現される。秒数を数えるより、風味が変化しながら消えていく過程を追うのが上…
- 容量規格(700ml/750ml) ようりょうきかく
欧州・日本は700ml、米国は750mlが標準規格。同じ銘柄でも市場により容量が異なる。ミニチュア(50ml)、ハーフ(350ml)、マグナ…
- ヨード香 よーどこう
薬品・消毒液・海藻を思わせる香りの表現。アイラモルト、特にラフロイグの代名詞で、海藻を含むピートや海辺の熟成環境に由来すると説明される。好み…
- ヨーロピアンオーク(コモンオーク) よーろぴあんおーく
シェリー樽に使われる欧州産のオーク。タンニンが豊富で、ドライフルーツやスパイスの重厚な香味を与える。スペイン北部やフランスで伐採され、アメリ…
ら行
- ライウイスキー らいういすきー
ライ麦を主原料(米国では51%以上)とするウイスキー。黒胡椒やミントに例えられるスパイシーで辛口の個性を持つ。禁酒法以前の米国の主流であり、…
- ライスウイスキー らいすういすきー
米を原料とするウイスキー。焼酎の技術基盤を持つ日本の蔵が国際市場向けに展開し、海外品評会で受賞例もある。ウイスキーの定義(穀物・糖化・蒸溜・…
- ラインアーム らいんあーむ
ポットスチルの頭頂部から冷却器へ伸びる腕状の導管。角度が上向きなら重い蒸気が釜へ戻り軽い酒質に、下向きなら重い成分も冷却器へ届き厚い酒質にな…
- ラック式熟成庫 らっくしき
鉄骨の棚に樽を多段(十数段)に積む近代的熟成庫。収容効率が高く、庫内の上下で温度環境が異なるため、同じ庫でも樽の位置により熟成の進み方が変わ…
- ラベルの英語表現 らべるのえいごひょうげん
「マチュアード・イン(〜で熟成)」「フィニッシュト・イン(〜で仕上げ)」「エイジド(熟成した)」など、ラベル頻出の英語。熟成の主体か仕上げか…
- ラベルバイアス らべるばいあす
銘柄名や価格、熟成年数の情報が味の感じ方を変えてしまう心理効果。高いと聞くだけでおいしく感じるのは人間の仕様である。先入観を外すブラインドテ…
- ラム樽 らむだる
カリブ産ラムの熟成に使われた樽。トロピカルフルーツや黒糖の甘い香りをウイスキーに与える。バルヴェニーやグレンフィディックのカリビアンカスクな…
- リゲージ(樽の再計量) りげーじ
熟成中の樽の内容量と度数を測り直すこと。蒸発でどれだけ減ったか、度数が法定下限の40%を割っていないかを確認する。樽取引や長期熟成管理に欠か…
- リチャー/リジュビネーション りちゃー
使い込んで働きの弱った樽の内面を削り、再び焼成して樽を若返らせる再生処理。樽不足の時代に重要性を増した技術で、資源の有効活用でもある。再生樽…
- リフィル樽 りふぃるだる
ウイスキーの熟成に一度以上使われた再使用樽。木の影響が穏やかで、原酒本来の個性や長期熟成向きの繊細な熟成が得られる。ファーストフィルとの使い…
- リベット谷 りべっとだに
密造時代に無数の蒸溜器が隠れていた伝説の谷。1824年に合法化第1号のグレンリベットが生まれ、その名声から周辺の蒸溜所がこぞって「グレンリベ…
- リミテッドエディション りみてっどえでぃしょん
生産数を限った特別品。実験的な樽、記念ボトル、単一樽などが多い。希少性ゆえ二次市場で高騰しやすいが、本来は「作り手の遊びと挑戦を楽しむ」ため…
- リンカーンカウンティ・プロセス りんかーんかうんてぃぷろせす
熟成前の原酒をサトウカエデの木炭層でゆっくり濾過するテネシーウイスキー固有の工程。数日かけて一滴ずつ濾すことで角が取れ、独特の滑らかさが生ま…
- リンチバーグ りんちばーぐ
テネシー州の小さな町。ジャックダニエル蒸溜所の所在地として世界的に有名で、皮肉にも郡は今も酒類販売が制限される「ドライカウンティ」である。年…
- ルイビル るいびる
ケンタッキー州最大の都市。ダウンタウンの「ウイスキー・ロウ」には歴史的なバーボン企業の本社や体験型蒸溜所が並び、バーボン観光の玄関口として復…
- レッグ(涙) れっぐ
グラスを回した後、内壁を伝い落ちる液体の筋。アルコール度数や粘性の目安とされ、ゆっくり落ちる太い脚は度数・ボディの高さを示唆する。ワイン由来…
- レトロネーザル(戻り香) れとろねーざる
口に含んだ酒の香気が、喉から鼻へ抜けるときに感じられる香り。飲み込んだ後の余韻の正体はほぼこれである。味と思っているものの多くは、実はこの戻…
- 錬金術と蒸溜 れんきんじゅつ
金を作る試みの副産物として、蒸溜器と蒸溜技術は発展した。アランビック(蒸溜器)の語はアラビア語由来で、イスラム圏の科学が欧州の酒文化の土台を…
- ローランド ろーらんど
スコットランド南部の産地区分。軽やかで穏やか、草花を思わせる繊細な酒質が伝統で、「ローランドレディ」の異名を持つ。3回蒸溜のオーヘントッシャ…
- ローワイン ろーわいん
初溜で得られる度数20%台の粗い蒸溜液。前回の再溜で出た前溜・後溜と合わせて再溜釜に入れられ、2度目の蒸溜でニューメイクへと磨かれる。まだ荒…
- 六条大麦 ろくじょうおおむぎ
実が6列に並ぶ大麦。粒は小さめでタンパク質が多く、酵素力が強い。バーボンでは糖化を助ける麦芽として少量配合され、インドなど暑い産地では主原料…
- ロセス(町) ろせす
スペイ川沿いの小さな町に、グレングラント、グレンロセス、スペイバーンなど有力蒸溜所が密集する。ダフトウンと並ぶスペイサイドの核であり、銅器職…
- ロット番号 ろっとばんごう
瓶詰めの製造単位を示す番号。同じ銘柄でもロットにより微妙な味の差が生まれることがあり、愛好家は好みのロットを探すこともある。瓶の裏や下部に印…
わ行・英数
- ワームタブ わーむたぶ
蒸溜の蒸気を冷却する伝統方式。渦巻き状(ワーム=芋虫)の銅管を屋外の水槽に沈め、ゆっくり凝縮させる。銅との接触が少ないため、硫黄感を含む重厚…
- ワールドウイスキー わーるどういすきー
5大産地(スコットランド・アイルランド・米国・カナダ・日本)以外で造られるウイスキーの総称。台湾のカバラン、インドのアムルットなどが国際品評…
- ワールドウイスキーデー わーるどういすきーでー
毎年5月の第3土曜に世界中で祝われるウイスキーの記念日。バーや蒸溜所でイベントが開かれる。2月1日の「アイラウイスキーの日」など、銘柄や産地…
- ワイン樽フィニッシュ わいんだるふぃにっしゅ
熟成の仕上げ数ヶ月〜数年を、赤ワインやソーテルヌなどのワイン樽で行う手法。果実味や渋みの化粧を上掛けする。ポートパイプ(ポートワイン樽)、マ…
- ワクシー(蝋質) わくしー
蜜蝋やろうそくを思わせる、口中に膜を張るような質感と香り。クライヌリッシュの代名詞として知られ、希少な個性として愛好家が探し求める。製造工程…
- 和樽・桜樽 わだる・さくらだる
ミズナラに続いて試みられる日本固有の木材の樽。桜樽は響ブロッサムハーモニーで知られ、桜餅を思わせる和の香りを与える。杉や栗の実験例もあり、「…
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