用語集
ウイスキーの専門用語を簡潔に解説する用語集。
- RTD(缶ハイボール等) あーるてぃーでぃー
Ready to Drink——開けてすぐ飲める缶入りアルコール飲料の業界用語。缶ハイボールが代表格で、ガス圧・度数・香料を精密設計した工業…
- アイス缶(製氷缶) あいすかん
純氷を作る細長い金属容器。水を入れて冷たい塩水(ブライン)に浸け、48時間以上かけて凍らせる。内部には攪拌用の空気を送り、最後に不純物の集ま…
- アイスピック あいすぴっく
氷を割る・彫るための錐状の道具。一本刃と三本刃があり、日本のバーでは丸氷の削り出しにも使う。氷の目(結晶の方向)を読んで最小の力で割るのが技…
- アイラ あいら
スコットランド西岸の島で、法定産地区分の一つ。ピートの煙と潮の香りを特徴とするスモーキーなモルトの聖地。人口3千人ほどの島に10前後の蒸溜所…
- アイランズ あいらんず
アイラ島を除くスコットランドの島々(スカイ、オークニー、ジュラ、マル、アラン等)の総称。法定区分上はハイランドに含まれるが、慣用的に一つの産…
- 硫黄香(サルファリー) いおうこう
マッチや火薬、ゴムを思わせる香りの表現。シェリー樽の殺菌に使う硫黄燭の名残や、蒸溜時の銅接触不足に由来するとされる。感受性の個人差が大きく、…
- ヴァージンオーク(新樽) ゔぁーじんおーく
酒を入れたことのない新品のオーク樽。バニラ・ココナッツ・スパイスの影響が強烈に出る。バーボンでは法定の標準だが、スコッチやジャパニーズでは個…
- ウィーテッドバーボン うぃーてっどばーぼん
ライ麦の代わりに小麦を副原料に使うバーボン。スパイシーさが引っ込み、まろやかで柔らかい甘さになる。メーカーズマークが代表格で、伝説のパピー・…
- ウイスキーオークション ういすきーおーくしょん
希少ボトルや樽を競売する市場。国際的なオンライン競売が主流で、落札履歴は希少品の相場観の情報源となる。2010年代の高騰と2020年代の反落…
- ウイスキー検定 ういすきーけんてい
ウイスキー文化研究所が主催する知識検定。3級から1級、特化級まであり、歴史・製法・銘柄・文化を幅広く問う。公式テキストは事実上の教科書として…
- ウイスキーコニサー ういすきーこにさー
ウイスキー文化研究所のプロ向け資格認定試験。エキスパート、プロフェッショナル、マスター・オブ・ウイスキーの三段階で、上位級はテイスティング実…
- ウイスキーストーン ういすきーすとーん
冷凍して使う石や金属の冷却キューブ。溶けないため薄まらないのが売りだが、融解熱を持たないため冷却力は氷に大きく劣る。「薄めず少しだけ冷やす」…
- ウイスキー専門バー ういすきーせんもんばー
数百〜数千本のバックバーを持つウイスキー特化のバー。少量注ぎ(ハーフショット)対応や飲み比べ提案など、探究向けの設計が特徴。ボトルでは手が出…
- ウイスキーフェスティバル ういすきーふぇすてぃばる
多数の蒸溜所・輸入元がブースを並べる試飲イベント。日本では東京・大阪などで定期開催され、造り手と直接話せるのが最大の価値。アイラ島のフェイス…
- ウイスキーローチ(供給過剰) ういすきーろーち
1980年代、需要低迷で原酒が「湖(ローチ)のように」余った時代を指す業界語。多くの蒸溜所が閉鎖され、ポートエレンやブローラの伝説もこの時代…
- ヴィンテージ ゔぃんてーじ
蒸溜年をラベルに表記したウイスキー。「1990」等の表記はその年に蒸溜された原酒であることを示す。年数表記が「長さ」を語るのに対し、ヴィンテ…
- ウォッシュ(もろみ) うぉっしゅ
麦汁を発酵させて得られる、アルコール度数7〜9%前後の醸造酒。ホップのないビールに近い状態で、これを蒸溜することでウイスキーの原型となるスピ…
- ウシュクベーハー(命の水) うしゅくべーはー
ゲール語で「命の水」。ラテン語のアクアヴィテの訳語で、これが訛って「ウイスキー」の語になったとされる。蒸溜酒を命の水と呼ぶ伝統は欧州各地に共…
- ウッドマネジメント うっどまねじめんと
樽の調達・製作・再生・使用回数などを体系的に管理する戦略。ウイスキーの香味の過半は樽由来とされるため、樽への投資と管理は各社の競争力の核心。…
- ABV(アルコール度数) えーびーぶい
Alcohol by Volume——容量比のアルコール度数。ウイスキーの標準は40〜46%、樽出しのカスクストレングスは50〜60%台に達…
- エクスプレッション えくすぷれっしょん
同一銘柄内の個別商品を指す業界用語。「ラフロイグの10年、クォーターカスク、ロアはそれぞれ別のエクスプレッション」のように使う。蒸溜所の「表…
- エステル香 えすてるこう
リンゴ、洋梨、バナナなどの果実香の正体となる化合物群。主に発酵中に酵母が生成し、蒸溜のカットで濃度が決まる。「フルーティ」と形容される香りの…
- エニアス・コフィー えにあすこふぃー
連続式蒸溜機の完成者(1780-1852)。アイルランドの元収税官で、1830年に二塔式の連続式蒸溜機(カフェスチル)の特許を取得。祖国には…
- エンジェルズシェア(天使の分け前) えんじぇるずしぇあ
樽熟成中に樽材を通して蒸発し、失われていくウイスキーのこと。スコットランドの気候では年に2%前後が失われるとされる。「天使が分け前を持ってい…
- エントリーボトル えんとりーぼとる
各蒸溜所・ブランドの最も基本となる一本。多くは10〜12年物か主力NASで、その家の設計思想が最も広く流通する形。「蒸溜所を知りたければまず…
- オーク(楢)の種類 おーく
ウイスキー樽の主材。アメリカンホワイトオーク(バニラ・ココナッツ系)、ヨーロピアンオーク(タンニン・スパイス系)、ミズナラ(香木系)が三大系…
- オーセンティックバー おーせんてぃっくばー
正統派の技術と静かな空間を備えたバーを指す日本の呼称。重い扉、暗めの照明、カウンター主体の設え、チャージ制が典型。敷居の高さは「他の客の時間…
- オールドボトル おーるどぼとる
過去に流通した古い瓶詰めのウイスキー。同じ銘柄でも当時の原酒事情や製法により現行品と味が異なるとされ、「特級表示」の国産オールドなどが愛好・…
- オフィシャルボトル おふぃしゃるぼとる
蒸溜所(所有会社)自身が瓶詰めした正規品。独立瓶詰め業者によるボトラーズと対をなす言葉。蒸溜所の意図した味の「本人名義」であり、初めての銘柄…
- オン・ザ・ロックス おんざろっくす
大きな氷を入れたグラスにウイスキーを注ぐ飲み方。「岩の上に」の意。冷却と緩やかな加水で味が引き締まり、時間とともに開いていく。氷の質が一杯の…
- カスクオーナー かすくおーなー
熟成中の樽を個人や団体で所有する仕組み、またはその所有者。ニューメイクを樽ごと購入し、数年後に瓶詰めして受け取る。日本のクラフト蒸溜所も個人…
- カスクストレングス かすくすとれんぐす
瓶詰め時に加水をせず、樽出しのままのアルコール度数で瓶詰めしたウイスキー。50〜60%台の高い度数になることが多い。樽の中の状態に最も近い味…
- かち割り氷(クラックドアイス) かちわりごおり
氷塊をアイスピックで不定形に割った氷。角氷より表面に凹凸があり、グラス内で噛み合って安定する。水割りやオールドファッションドの定番で、割りた…
- カナディアンウイスキー かなでぃあんういすきー
カナダで3年以上熟成されたウイスキー。穀物ごとに別々に蒸溜・熟成し後から混和する独自方式が主流で、軽く滑らかな酒質が特徴。5大ウイスキーの一…
- カラメル着色(E150a) からめるちゃくしょく
スコッチで唯一認められる添加物、着色用カラメル。製品間の色調を揃える目的で使われる。無着色を明示する「ナチュラルカラー」表記は品質志向の目印…
- 過冷却 かれいきゃく
水が0℃以下でも凍らず液体のままでいる状態。結晶の核となるきっかけがないと起こり、振動などの刺激で一気に結晶化する。急激な結晶化は白く脆い氷…
- 乾杯 かんぱい
杯を掲げて飲み始める世界共通の儀式。スコットランドではスランジヴァー、英語圏ではチアーズ。200語の用語集の最後に据えるべき言葉はこれしかな…
- 貫目(氷の単位) かんめ
氷屋が使う伝統的な重さの単位。一貫は3.75kgで、業務用の氷塊は「半貫」「一貫」の単位で取引されてきた。尺貫法が残る数少ない現役の商習慣で…
- キーパーズ・オブ・ザ・クエイク きーぱーずおぶざくえいく
スコッチウイスキー業界への貢献者を讃える国際的な栄誉団体(1988年設立)。伝統の杯クエイクに名を冠し、世界の業界人・貢献者を「キーパー」と…
- キーモルト きーもると
ブレンデッドウイスキーの香味の骨格を担う中核のモルト原酒。ジョニーウォーカーにおけるタリスカーやカリラなどが知られる。キーモルトを単体で飲む…
- キャンベルタウン きゃんべるたうん
キンタイア半島先端の港町で、最小の法定産地区分。19世紀には30超の蒸溜所を抱え「世界のウイスキー首都」と呼ばれたが衰退し、現在はスプリング…
- キルン(乾燥塔) きるん
発芽した麦芽を熱風で乾燥させ、発芽を止める塔。ピートを焚けばスモーキーな麦芽になる。スコットランドの蒸溜所に見られるパゴダ(仏塔)型の屋根は…
- 禁酒法 きんしゅほう
1920〜1933年に米国で施行された酒類の製造・販売禁止法。米国ウイスキー産業を壊滅させた一方、「薬用ウイスキー」の例外やカナダ・スコッチ…
- クーパー(樽職人) くーぱー
樽の製作・修理を担う職人。樽材の目利き、板の組み上げ、焼成まで、機械化が進んでも最終工程は手仕事が残る。職人の工房・工場はクーパレッジと呼ば…
- クエイク くえいく
スコットランド伝統の両耳付き浅杯。友情と歓待の象徴として、乾杯の儀式や贈答に使われる。ウイスキー業界の殿堂「キーパーズ・オブ・ザ・クエイク」…
- クォーターカスク くぉーたーかすく
通常の樽の約4分の1(50リットル前後)の小型樽。酒と樽材の接触比率が大きく、熟成が速く進む。ラフロイグ クォーターカスクなど、若い原酒に濃…
- クラッシュアイス くらっしゅあいす
細かく砕いた氷。表面積が最大級のため急速に冷やし、急速に薄まる。ミストやミントジュレップなど「強い酒を一気に冷やして軽くする」レシピ専用の氷…
- クラフト蒸溜所 くらふとじょうりゅうしょ
小規模・独立系の蒸溜所を指す呼称。明確な定義はないが、少量生産と作り手の顔が見える運営が共通項。日本では2010年代後半から秩父に続く新設が…
- グレーンウイスキー ぐれーんういすきー
トウモロコシや小麦など麦芽以外の穀物を主原料に、主に連続式蒸溜機で造られるウイスキー。軽くクリーンな酒質で、ブレンデッドの土台を担う。単体で…
- グレン(Glen) ぐれん
ゲール語で「谷」。グレンフィディック(鹿の谷)、グレンリベット(リベット川の谷)など、蒸溜所名に最も多く使われる語。良い水と隠れ場所を求めて…
- グレンケアングラス ぐれんけあんぐらす
2001年に登場したテイスティング用グラスの世界標準。チューリップ型の膨らみが香りを集め、すぼまった口が香りを鼻へ導く。国際品評会の公式グラ…
- 原酒 げんしゅ
ブレンドや瓶詰めの元になる、樽で熟成中(または熟成済み)のウイスキーを指す日本語。「原酒不足」「原酒交換」のように使う。日本の酒税法上の厳密…
- ケンタッキー けんたっきー
バーボンの本場とされる米国の州。石灰岩層で濾過された鉄分の少ない水、トウモロコシ栽培、激しい寒暖差という条件が揃い、世界のバーボンの大半がこ…
- 顕熱 けんねつ
物体の温度変化として出入りする熱。マイナス18℃の氷が0℃まで温まる間に奪う熱がこれで、氷は溶け始める前から飲み物を冷やせる。「冷えた氷ほど…
- 酵母(イースト) こうぼ
糖をアルコールと炭酸ガスに変える微生物。ウイスキーでは発酵の主役で、酵母の種類と発酵条件により果実香(エステル)の生成量が変わる。ビール酵母…
- ゴールデンプロミス(大麦品種) ごーるでんぷろみす
1960年代に登場したスコッチ黄金期を支えた大麦品種。収量では現代品種に劣るが、厚みのある麦の味わいを生むとされ、マッカランの古典期の味の一…
- コーンウイスキー こーんういすきー
トウモロコシ80%以上を原料とする米国のウイスキー。バーボンと異なり新樽熟成の義務がなく、無熟成や古樽熟成も認められる。トウモロコシの甘さが…
- 国際品評会(IWSC/WWA等) こくさいひんぴょうかい
IWSC(国際ワイン&スピリッツ品評会)、WWA(ワールド・ウイスキー・アワード)、サンフランシスコ世界スピリッツ品評会などの権威ある賞。ブ…
- 5大ウイスキー ごだいういすきー
スコッチ、アイリッシュ、アメリカン、カナディアン、ジャパニーズという世界の五大産地・様式の総称。それぞれ原料・製法・法規が異なり、飲み比べれ…
- サワーマッシュ さわーまっしゅ
前回の蒸溜で残ったもろみの一部を次回の仕込みに加える製法。乳酸環境を引き継ぐことで発酵が安定し、味の一貫性が生まれる。名前に反して酸っぱい酒…
- 3回蒸溜 さんかいじょうりゅう
通常2回のポットスチル蒸溜を3回行う製法。アルコール純度が上がり、軽く滑らかな酒質になる。アイリッシュウイスキーの伝統として知られ、スコット…
- シーズニング樽 しーずにんぐだる
ウイスキー熟成用に、あらかじめ数年シェリーなどを張って「味付け」した樽。シェリー本場の輸送樽が枯渇した現代、シェリー樽の主流はこの方式。ウイ…
- シェリー樽 しぇりーだる
スペインの酒精強化ワイン「シェリー」の熟成・輸送に使われた樽、またはシェリーで意図的に味付け(シーズニング)した樽。主にヨーロピアンオーク製…
- 潮気(マリタイム) しおけ
潮風や磯を思わせる塩っぽい風味の表現。海辺の蒸溜所(タリスカー、スプリングバンク、ボウモア等)の銘柄に使われる。熟成庫の海風が樽に染みるとい…
- ジガー(メジャーカップ) じがー
両端が円錐形の計量カップ。30ml/45mlの組み合わせが標準で、カクテルやハイボールの再現性を支える道具。「目分量を卒業する」ことが家飲み…
- 直火蒸溜 じかびじょうりゅう
ポットスチルを石炭やガスの直火で加熱する伝統製法。釜肌の高温が香ばしく力強い酒質を生むとされるが、焦げ付き管理の難しさから世界的に蒸気加熱へ…
- ジャック・ダニエル じゃっくだにえる
テネシーウイスキーの創業者(1849頃-1911)。少年期に蒸溜を学び、1866年に米国初の政府登録蒸溜所を設立したとされる。奴隷出身の蒸溜…
- ジャパニーズウイスキー表示基準 じゃぱにーずういすきーひょうじきじゅん
日本洋酒酒造組合が2021年に定めた自主基準。国内採水の水の使用、国内での糖化・発酵・蒸溜、国内での3年以上の樽熟成などを満たすものだけが「…
- 終売(ディスコン) しゅうばい
商品の販売終了。原酒不足による年数表記品の休売・終売は2010年代の日本で相次ぎ、市場価格の高騰を招いた。公式発表(ニュースリリース)が一次…
- 熟成年数表記(エイジステートメント) じゅくせいねんすうひょうき
ラベルの「12年」などの表記。法規上、使用した原酒のうち最も若い原酒の熟成年数を示す(平均ではない)。12年物には12年を超える原酒も含まれ…
- 純氷 じゅんぴょう
製氷業者がマイナス10℃前後で48時間以上かけ、攪拌しながら一方向に凍らせた業務用の氷。気泡と不純物が極めて少なく、透明で硬く溶けにくい。バ…
- 昇華 しょうか
固体が液体を経ずに直接気体になる現象。氷は冷凍庫内でも表面から昇華し続けており、古い氷が痩せて霜をまとい匂いを帯びるのはこのため。ドライアイ…
- 蒸溜所限定ボトル じょうりゅうしょげんていぼとる
蒸溜所の売店でのみ販売されるボトル。ハンドフィル(自分で樽から瓶詰めする体験型)を含み、巡礼の戦利品として人気が高い。転売価格が付くことも多…
- ジョン・ウォーカー じょんうぉーかー
ジョニーウォーカーの創業者(1805-1857)。スコットランドの食料雑貨商として茶葉のブレンド技術をウイスキーに応用し、品質の安定した混和…
- 芯落とし(芯抜き) しんおとし
純氷製造の仕上げ工程。凍結の最後に不純物と空気が濃縮される中心部の未凍結水を吸い出して捨て、きれいな水で置き換える。方向凍結の「濁った末端を…
- シングル/ダブル しんぐる/だぶる
ウイスキーの分量の単位。日本ではシングル約30ml、ダブル約60mlが標準。シングルは「ワンフィンガー(指一本分の高さ)」に由来するとされ、…
- シングルカスク しんぐるかすく
一つの樽の原酒だけを瓶詰めしたもの。樽ごとの個性がそのまま出るため一期一会の味となり、同銘柄でも樽番号が違えば別物。生産数は樽一本分(数百本…
- シングルポットスチル しんぐるぽっとすちる
発芽大麦と未発芽大麦を混ぜて仕込む、アイルランド固有の伝統様式。未発芽大麦由来の油分あるスパイシーな口当たりが特徴。かつて麦芽税を逃れる知恵…
- シングルモルト しんぐるもると
単一(シングル)の蒸溜所で造られたモルトウイスキーのみを瓶詰めしたもの。複数の樽の原酒は混ぜてよいが、他の蒸溜所の原酒は使えない。蒸溜所の個…
- スキットル(ヒップフラスク) すきっとる
携帯用の薄型酒瓶。金属製が主流で、尻ポケットに収まる曲面形状が特徴。アウトドアや観劇のお供という文化を持つが、金属臭の移りや飲酒シーンのマナ…
- スチルマン すちるまん
蒸溜器の運転を担う職人。蒸気の上がり方や留液の香りを読み、ミドルカットの瞬間を見極める。計器が発達した現代も最終判断は人の五感に委ねる蒸溜所…
- ステア/シェイク/ビルド すてあ/しぇいく/びるど
カクテルの三大技法。ステアは混ぜて冷やす(マンハッタン)、シェイクは振って急冷・混和する(サワー)、ビルドはグラス内で直接作る(ハイボール)…
- ストレートバーボン すとれーとばーぼん
バーボンの中でも2年以上熟成し、着色料等を加えていないもの(4年未満は年数表記義務)。「ストレート」は飲み方ではなく法的規格の名称。市販の主…
- スペイサイド すぺいさいど
スコットランド北東部、スペイ川流域の産地区分。全スコッチ蒸溜所の半数前後が集中する最大の聖地で、華やかでフルーティな酒質が主流。グレンフィデ…
- スモールバッチ すもーるばっち
少数の選抜樽だけを混和して瓶詰めする少量生産方式。バーボンの高級路線(ブッカーズ等)で広まった呼称で、大量生産品との差別化を意味する。明確な…
- スランジヴァー(乾杯) すらんじゔぁー
ゲール語の乾杯の言葉。「スランジ(健康を)」「スランジヴァー(良き健康を)」と応じ合う。スコットランドのパブや蒸溜所で今も生きる挨拶で、覚え…
- スワリング すわりんぐ
グラスを回して液体を空気に触れさせ、香りを立たせる所作。ワインでは基本動作だが、度数の高いウイスキーでは刺激臭も立つため控えめが良いとする流…
- 1823年酒税法 せんはっぴゃくにじゅうさんねんしゅぜいほう
英国が蒸溜免許料を大幅に引き下げ、密造者に合法化の道を開いた法律。翌1824年、グレンリベットが谷の密造者たちの中から最初の政府公認蒸溜所と…
- 前溜・後溜(フォアショット/フェインツ) ぜんりゅう・こうりゅう
再溜の最初に出る揮発性の高い留分(前溜)と、最後に出る重く油性の留分(後溜)。どちらも製品には使わず、次のもろみと共に再蒸溜される。この「使…
- ソバーキュリアス そばーきゅりあす
「あえて飲まない」選択を楽しむ生活態度。健康志向の世界的潮流で、ノンアル・低アル市場の成長を支える。ウイスキー業界もノンアルスピリッツや低度…
- ソレラシステム それらしすてむ
シェリー酒の伝統熟成法で、古い酒に新しい酒を継ぎ足しながら平均熟成を保つ方式。ウイスキーではグレンフィディック15年が大桶での継ぎ足し熟成と…
- ダイヤモンドカット だいやもんどかっと
氷を多面体に彫り上げる装飾的な切り出し。丸氷に近い低表面積を保ちつつ、面が光を反射して宝石のように輝く。日本のバーテンダーの氷彫刻技術の到達…
- 竹鶴政孝 たけつるまさたか
日本のウイスキーの父(1894-1979)。広島の造り酒屋に生まれ、1918年に単身スコットランドへ留学して蒸溜技術を修得。帰国後、山崎蒸溜…
- WSET だぶりゅーせっと
ワイン&スピリッツ・エデュケーション・トラスト——ロンドン発祥の国際的な酒類教育機関。スピリッツ課程ではウイスキーを含む蒸溜酒を体系的に学べ…
- ダブルマチュアード だぶるまちゅあーど
二段階の樽熟成(本熟成+仕上げ樽)を経たことを示す表記。カスクフィニッシュとほぼ同義だが、仕上げ期間が長く「第二の熟成」と呼べる規模のものに…
- 樽感(オーキー) たるかん
オーク由来の風味の総称。バニラ、ココナッツ、スパイス、渋みなどを指し、「樽が効いている」と使う。過剰な場合は「オーバーオーク」と否定的にも使…
- 樽出し原酒 たるだしげんしゅ
加水せず樽の度数のまま瓶詰めしたウイスキーの日本語表現。カスクストレングスと同義で使われる。50〜60%台の度数を自分で加水調整しながら飲む…
- ダンネージ式熟成庫 だんねーじしき
土の床に樽を2〜3段だけ積む伝統的な熟成庫。湿度が高く温度変動が小さいため、熟成はゆっくり穏やかに進むとされる。多層ラックに高く積む近代的な…
- チェイサー(和らぎ水) ちぇいさー
強い酒と交互に飲む水。口をリセットして次の一口を新鮮にし、脱水を防ぎ、ペースを整える三役を担う。日本酒の「和らぎ水」と同じ知恵で、バーで水を…
- チャー(内面焼成) ちゃー
樽の内面をバーナーで焦がす処理。焦げ層が炭のフィルターとして働き、木材の糖分がカラメル化してバニラやキャラメルの香味源になる。バーボンでは法…
- チャーム/チャージ ちゃーむ/ちゃーじ
チャームはバーで最初に出される小さなつまみ(ナッツ等)、チャージは席料。合わせて数百円〜千円強が相場で、静かな空間と技術への対価と理解される…
- 抽選販売 ちゅうせんはんばい
希少ボトルを応募抽選で定価販売する方式。品薄時代の転売対策として酒販店・メーカー公式で定着した。山崎・響の年数表記品や限定品の入手の正道であ…
- ティースプーンモルト てぃーすぷーんもると
樽にごく少量(ティースプーン一杯)の他蒸溜所モルトを加え、法的にシングルモルトを名乗れなくしたもの。蒸溜所名を出さずに原酒を売る業界の知恵で…
- ディスティラリーキャット でぃすてぃらりーきゃっと
蒸溜所で麦芽を狙うネズミを駆除するために飼われてきた猫。グレンタレットの「タウザー」は生涯28,899匹の捕獲記録でギネスに載る伝説の看板猫…
- テイスティングノート ていすてぃんぐのーと
香り・味・余韻を言葉で記録したもの。メーカー公式のものと、評論家・愛好家の実飲記録がある。正解を当てる試験ではなく、自分の感覚に名前を付ける…
- デイリーウイスキー でいりーういすきー
日常的に気兼ねなく飲める価格帯・性格のウイスキーを指す愛好家用語。角瓶、ティーチャーズ、ブラックニッカなどが代表格。「特別な一本」と「毎日の…
- デキャンタ できゃんた
ウイスキーを移し替えて卓上に置くガラス瓶。映画に登場する書斎の琥珀色の象徴だが、密閉性が低いものは酒の劣化を早める。現代では鑑賞用と割り切る…
- テネシーウイスキー てねしーういすきー
テネシー州で造られ、熟成前にサトウカエデの木炭で濾過(リンカーンカウンティ・プロセス)を行うウイスキー。実質的にバーボンの要件を満たしつつ、…
- テロワール てろわーる
土地の気候・土壌・環境が酒の個性に与える影響を指すワイン由来の概念。ウイスキーでは大麦の産地やピートの質、熟成環境を巡って議論があり、ブルッ…
- 天使の分け前(文化的用法) てんしのわけまえ
熟成中の蒸発分を指す本来の用語から転じて、映画題名(ケン・ローチ監督作)、バーの店名、商品名に広く使われる文化語となった。「失われる分が酒を…
- 天使の分け前と気候 てんしのわけまえときこう
熟成中の蒸発量は気候で大きく変わる。冷涼なスコットランドで年2%前後、暑いケンタッキーや台湾・インドでは年6〜10%超に達し、その分熟成も速…
- 天然氷 てんねんごおり
冬の製氷池で外気により数週間かけて凍らせ、氷室で貯蔵した氷。池の水面から一方向に凍るため天然の方向凍結となり、緻密で透明な氷になる。現存する…
- テンパリング(馴染ませ) てんぱりんぐ
冷凍庫から出した氷を数分置き、表面温度を0℃近くへ慣らしてから使う技術。熱衝撃によるひび割れを防ぎ、透明なまま長持ちさせる。表面の霜が消えて…
- 銅(カッパー) どう
ポットスチルの素材。銅は蒸溜中に硫黄化合物を吸着・除去する触媒として働き、酒質をクリーンにする。蒸気と銅の接触時間が長いほど軽い酒質になるた…
- 糖化(マッシング) とうか
粉砕した麦芽に温水を加え、デンプンを酵素の働きで糖に変える工程。得られた甘い液体は麦汁(ウォート)と呼ばれ、次の発酵工程へ送られる。糖化槽は…
- 透明氷 とうめいごおり
気泡や不純物をほとんど含まない透き通った氷。同じ体積の白い氷より密度が高く、溶けにくく、雑味や匂いが少ない。美観・持続力・味の三拍子が揃い、…
- トゥワイスアップ とぅわいすあっぷ
ウイスキーと常温の水を1対1で割る飲み方。氷を入れないため温度による香りの閉じ込めがなく、適度な加水で香りが最も開くとされ、ブレンダーが品質…
- ドラム(一杯) どらむ
スコットランドで「ウイスキー一杯」を指す愛称。正確な分量の定義はなく、「軽く一杯やろう」の温度感を含む文化語。世界のウイスキーバーの店名やイ…
- 鳥井信治郎 とりいしんじろう
サントリー創業者(1879-1962)。「日本人の繊細な味覚に合う洋酒を」の信念で1923年、私財を投じて日本初の本格ウイスキー蒸溜所・山崎…
- ナイトキャップ ないときゃっぷ
就寝前の一杯を指す言葉。寝る前に被る帽子が原義。文化としては美しい習慣だが、就寝直前の飲酒は睡眠の質を下げることが知られており、現代的には「…
- NAS(ノンエイジステートメント) なす(のんえいじすてーとめんと)
熟成年数をラベルに表記しないウイスキーのこと。年数表記がある場合、その数字は使用原酒のうち最も若い原酒の熟成年数を示すルールのため、NASは…
- ニューメイク(ニューポット) にゅーめいく
蒸溜したての無色透明なスピリッツ。樽熟成前のウイスキーの原型で、法的にはまだウイスキーを名乗れない(スコッチは3年以上の熟成が必要)。蒸溜所…
- ニューワールドウイスキー にゅーわーるどういすきー
台湾、インド、オーストラリア、北欧など、5大産地以外の新興産地のウイスキーの総称。温暖な気候による速い熟成や独自原料など、伝統に縛られない実…
- 熱衝撃(クラック) ねつしょうげき
冷えた氷が急に温かい液体に触れ、表面と内部の温度差による応力でひび割れる現象。グラスの中の「ピシッ」という音の正体。割れた氷は表面積が増えて…
- ノージング のーじんぐ
グラスに鼻を近づけて香りを分析すること。ウイスキーの情報の大半は香りにあるとされ、プロのブレンダーは味見よりノージングを重視する。度数が高い…
- ノンチルフィルタード のんちるふぃるたーど
瓶詰め前の冷却濾過(チルフィルタリング)を行わない製法。冷却濾過は低温や加水で生じる白濁の原因成分を取り除く工程だが、香味成分の一部も失われ…
- バースプーン ばーすぷーん
柄の長い螺旋状のスプーン。ステア(混ぜる)とレイヤー(層を作る)に使うバーテンダーの基本道具。ハイボールを「一回だけ静かに混ぜる」ときにも活…
- ハーフロック はーふろっく
ロックに同量程度の水を加えた飲み方。ロックの冷たさと水割りの飲みやすさの中間で、食中にも合わせやすい。度数はおよそ20%前後になり、日本の食…
- バーボン樽 ばーぼんだる
バーボンウイスキーの熟成に一度使われたアメリカンホワイトオークの樽。アメリカの法律でバーボンには新樽の使用が義務付けられているため、使用済み…
- ハイボール はいぼーる
ウイスキーの炭酸割り。1:3〜4が標準比率で、レモンピールを添えることも。語源には諸説ある。2008年頃からの角ハイボール施策で国民的な飲み…
- ハイボールタワー(サーバー) はいぼーるたわー
ウイスキーと強炭酸を最適比率・低温で注出する業務用サーバー。飲食店の角ハイボールの均質な品質を支える装置で、「氷を使わず極冷で注ぐ」タイプも…
- ハイランド はいらんど
スコットランド北部の広大な産地区分。面積が広いため作風も多彩で、北のダルモア、西のオーバン、東のグレンドロナックなど方角ごとに個性が語られる…
- ハイランドライン はいらんどらいん
1784年の酒税法(ウォッシュ法)がスコットランドを南北に分けた境界線。北(ハイランド)と南(ローランド)で課税方式を変えたことが、両地域の…
- 麦汁(ウォート) ばくじゅう
糖化工程で得られる、麦芽の糖分を溶かし込んだ液体。これに酵母を加えて発酵させると、アルコール度数7〜9%前後のもろみ(ウォッシュ)になる。麦…
- 白濁(チルヘイズ) はくだく
ウイスキーが低温や加水で白く濁る現象。長鎖の風味成分が低温で析出するために起き、品質劣化ではない。これを防ぐのが冷却濾過(チルフィルタード)…
- バックバー ばっくばー
バーカウンターの背後にボトルを並べた棚。店の品揃えと美学が凝縮された「顔」であり、客はここを眺めて注文の航路を決める。照明に琥珀が並ぶ光景は…
- 発酵槽(ウォッシュバック) はっこうそう
麦汁に酵母を加えて発酵させる大型の槽。伝統的なオレゴンパイン(米松)など木製と、衛生管理しやすいステンレス製があり、木製は乳酸菌などの働きで…
- バッチ差 ばっちさ
同じ銘柄でも製造ロットにより味が微妙に異なること。シングルカスクや小規模生産では顕著で、ボトル裏のバッチ番号で語られる。欠点ではなく「生き物…
- バット ばっと
容量約500リットルの大型樽。主にシェリーの熟成・輸送に使われた形式で、シェリー樽熟成の代名詞的サイズ。大型ゆえ酒と樽材の接触比率が小さく、…
- パレート(口中香) ぱれーと
テイスティングで口に含んだ時の風味・質感を指す用語。香り(ノーズ)、口中(パレート)、余韻(フィニッシュ)の三段でウイスキーを記述するのが国…
- バレル ばれる
容量約180〜200リットルの樽で、バーボンの標準サイズ。バーボンは新樽しか使えないため、一度使われた樽が大量に世界へ放出され、スコッチやジ…
- ハンドフィル はんどふぃる
蒸溜所の売店で、来訪者が自ら樽から瓶詰めする体験型の限定販売。ラベルに自分の名前や日付を書き込める形式が多く、巡礼の最高の戦利品とされる。「…
- PX樽(ペドロ・ヒメネス) ぴーえっくすだる
極甘口シェリー「ペドロ・ヒメネス」を張った樽。干し葡萄を煮詰めたような濃厚な甘みとコクをウイスキーに与え、デザート的な銘柄や仕上げ熟成に多用…
- ピーテッド/ノンピート ぴーてっど/のんぴーと
ピート(泥炭)で燻した麦芽を使うか否かの区分。同じ蒸溜所が両方を仕込むことも多く(ブルックラディとポートシャーロット、ベンリアックの二本柱な…
- ピート(泥炭) ぴーと
ヒースなどの植物が数千年かけて堆積・炭化した燃料。麦芽の乾燥時に焚くと、煙の成分(フェノール類)が麦芽に付着し、スモーキーな香りの源になる。…
- ビジターセンター びじたーせんたー
蒸溜所の見学者向け施設。製造工程ツアー、テイスティング、限定ボトル販売を提供し、ブランド体験の場として重要性を増している。日本では山崎・白州…
- ビターズ びたーず
ハーブやスパイスを漬け込んだ高濃度の苦味酒。数滴でカクテルの輪郭を引き締める「料理でいう塩胡椒」。アンゴスチュラビターズが世界標準で、オール…
- 氷室 ひむろ
冬の氷や雪を夏まで貯蔵した施設。日本書紀にも記述が残る古代からの知恵で、おがくずなどで断熱し、天然氷を一年がかりで使った。冷凍機以前の「氷イ…
- ピュリファイアー(精留器) ぴゅりふぁいあー
ラインアームの途中に設けられ、重い蒸気成分を凝縮させて釜へ戻す装置。蒸気を「ふるいにかける」ことで、軽やかで精妙な酒質を生む。強いピート麦芽…
- ファーストフィル ふぁーすとふぃる
前の酒(バーボンやシェリー)を出した後、初めてウイスキーを詰める樽。前の酒と樽材の影響が最も濃く出る。2回目以降はセカンドフィル、リフィルと…
- フィニッシュ(余韻) ふぃにっしゅ
飲み込んだ後に残る香味の長さと質。「ロング/ショート」で長さを、「温かい」「ドライ」等で質を表現する。長い余韻は上質さの指標とされることが多…
- フィロキセラ ふぃろきせら
19世紀後半に欧州のブドウ畑を壊滅させた害虫。ブランデーとワインの供給が絶たれた結果、英国紳士の食後酒がスコッチへ置き換わり、ブレンデッドウ…
- フェノール値(ppm) ふぇのーるち
麦芽のピート香の強さを示す指標で、麦芽に含まれるフェノール類の濃度をppm(百万分率)で表す。ノンピート麦芽はほぼ0ppm、ヘビーピートのア…
- フライト(飲み比べセット) ふらいと
少量ずつ複数銘柄を並べて提供する飲み比べセット。バーや蒸溜所のテイスティングルームの定番メニューで、産地・年数・樽違いなどテーマを持つ。一杯…
- プライベートボトリング ぷらいべーとぼとりんぐ
バーや酒販店、愛好家グループが樽単位で買い付けて瓶詰めする限定品。「あの店の樽」として流通し、選樽者のセンスが味に出る。シングルカスク文化の…
- ブライン(冷媒塩水) ぶらいん
0℃以下でも凍らない濃い塩水などの冷媒。純氷製造ではマイナス10℃前後のブラインにアイス缶を浸け、穏やかな低温でゆっくり凍らせる。「冷やしす…
- ブラインドテイスティング ぶらいんどていすてぃんぐ
銘柄を伏せて行う試飲。ラベルや価格の先入観を排し、液体そのものを評価する方法。品評会の審査は原則ブラインドで行われる。家庭の飲み比べ会でも、…
- プルーフ ぷるーふ
アルコール度数の古い単位。米国プルーフは度数の2倍(100プルーフ=50%)。名の由来は、火薬に酒をかけて点火し「証明(プルーフ)」した昔の…
- フレーバーホイール ふれーばーほいーる
ウイスキーの香味を放射状に体系化した円環図。「フルーティ→柑橘→レモン」のように大分類から具体へ辿ることで、感じた香りを言葉にする補助輪とな…
- ブレンデッドウイスキー ぶれんでっどういすきー
モルトウイスキーとグレーンウイスキーを混和したもの。複数蒸溜所の原酒を組み合わせ、調和と再現性を追求する。世界のスコッチ販売量の大半を占める…
- ブレンデッドモルト ぶれんでっどもると
複数の蒸溜所のモルトウイスキーのみを混和したもの(グレーン不使用)。かつてヴァッテッドモルトと呼ばれた。ジョニーウォーカー グリーンラベルや…
- フロアモルティング ふろあもるてぃんぐ
床に大麦を広げ、木製シャベルで攪拌しながら発芽させる伝統的な製麦法。現在は専門業者による機械製麦が主流だが、ボウモアやスプリングバンクなど一…
- ペアリング ぺありんぐ
料理や菓子と酒の組み合わせを設計すること。ウイスキーではチョコレート×シェリー系、牡蠣×アイラ、燻製×ピーテッドなどが古典的な好相性として知…
- 閉鎖蒸溜所(サイレント) へいさじょうりゅうしょ
生産を停止した蒸溜所。残された原酒は「失われた蒸溜所の遺産」として年々希少になり、ポートエレンやブローラは伝説と化した。近年は資本を得て再稼…
- ヘビーピート へびーぴーと
フェノール値の高い強燻の麦芽、またはその酒を指す形容。明確な基準はないが、おおむね40ppm超が目安とされ、オクトモア(100ppm超)は規…
- 方向凍結 ほうこうとうけつ
水を一方向からだけゆっくり凍らせ、空気と不純物を未凍結側へ押し出して透明な氷を作る原理。冬の湖の氷が透明なのと同じ仕組みで、断熱容器を使えば…
- ホグスヘッド ほぐすへっど
容量約230〜250リットルの樽。バーボン樽(約200L)を解体し、側板を増やして組み直したものが多い。スコッチの熟成で最も広く使われるサイ…
- ホットウイスキー(お湯割り) ほっとういすきー
ウイスキー1に対し2〜3倍の湯で割る温かい飲み方。湯気とともに香りが立ち上るのが持ち味で、蜂蜜・レモン・シナモンを加えるとホットトディと呼ば…
- ポットスチル ぽっとすちる
モルトウイスキーの蒸留に使われる銅製の単式蒸留器。玉ねぎ型やランタン型など形状はさまざまで、大きさや首の角度が酒質を左右する。銅には硫黄系の…
- ボディ ぼでぃ
口当たりの厚み・重さの表現。油分や糖分、度数に由来する質感で、「フルボディ(重厚)」「ライトボディ(軽快)」と使う。味の良し悪しではなく体格…
- ボトラーズ(独立瓶詰め業者) ぼとらーず
蒸留所から樽ごと原酒を買い付け、独自に熟成・瓶詰めして販売する業者。ゴードン&マクファイル、シグナトリーなどが有名。蒸留所公式(オフィシャル…
- ボトルド・イン・ボンド ぼとるどいんぼんど
米国の1897年ボトルド・イン・ボンド法に基づく規格。単一蒸溜所・単一シーズンの原酒を、政府保税倉庫で4年以上熟成し、100プルーフ(50%…
- マウスフィール(質感) まうすふぃーる
口中の物理的な感触。オイリー(油性)、クリーミー、シルキー、ドライなどと表現する。味や香りと独立した評価軸で、ノンチルフィルタードや高度数の…
- マスターディスティラー ますたーでぃすてぃらー
蒸溜の最高責任者。原料選定から蒸溜条件まで、スピリッツの品質を統括する。米国では創業家の当主やレジェンド職人がこの肩書きでブランドの顔を務め…
- マスターブレンダー ますたーぶれんだー
ブレンドの最終責任者。数千種の原酒を利き分け、製品の味を設計・維持する職能で、各社に一人ないし数人しかいない。味の一貫性という「見えない品質…
- マッサン まっさん
2014-15年放送のNHK連続テレビ小説。竹鶴政孝とスコットランド人の妻リタをモデルに、日本のウイスキー草創期を描いた。放送を機に国産ウイ…
- マッシュビル まっしゅびる
アメリカンウイスキーにおける穀物の配合比率。バーボンはトウモロコシ51%以上が法定条件で、残りをライ麦や小麦、大麦麦芽で構成する。ライ麦多め…
- マリッジ(後熟) まりっじ
ブレンド後の原酒を再び樽や桶で数ヶ月寝かせ、味をなじませる工程。「結婚」の名の通り、複数の原酒が一体になる時間。響などの高級ブレンデッドで重…
- 丸氷(アイスボール) まるごおり
球形に仕立てた氷。球は同じ体積で表面積が最小のため、あらゆる形の中で最も溶けにくい。ロックの標準として日本のバーで削り出しの技術が発達し、海…
- ミスト みすと
クラッシュアイスを詰めたグラスにウイスキーを注ぐ飲み方。グラスの外側が霧(ミスト)のように曇ることが名の由来。急速に冷えて薄まるため、暑い季…
- ミズナラ樽 みずならだる
日本原産のミズナラ(水楢)材で作る樽。白檀や伽羅と形容される東洋的な香木の香りを与え、ジャパニーズウイスキーの象徴的個性となった。材が硬く漏…
- 水割り みずわり
ウイスキー1に対し水2〜2.5を氷とともに合わせる日本発祥の飲み方。度数10%前後まで下げ、食中酒として楽しむ様式は「Mizuwari」とし…
- ミドルカット(ハート) みどるかっと
再溜で得られる蒸溜液のうち、製品に使う中間部分。最初に出る前溜(フォアショット)と最後の後溜(フェインツ)は好ましくない成分を含むため次回の…
- ムーンシャイン(密造酒) むーんしゃいん
月明かりの下で造られた密造酒を指す米語。禁酒法時代の無熟成コーンウイスキーの代名詞で、現在は合法的な「ムーンシャイン風」商品も売られる。スコ…
- モルティ もるてぃ
麦芽由来の香ばしい風味の表現。ビスケット、麦茶、パン生地などに例えられる。華やかな果実香や樽香の陰に隠れがちだが、ウイスキーの土台の味であり…
- モルト(麦芽) もると
発芽させた大麦のこと。発芽の過程でデンプンを糖に変える酵素が生まれ、ウイスキーの糖化・発酵を可能にする。モルトウイスキーの原料であり、「モル…
- 融解熱(潜熱) ゆうかいねつ
氷が水に変わる時に温度を変えずに吸収する熱。1gあたり約80カロリーと大きく、氷の冷却力の主力を担う。「氷は溶けることで冷やす」の物理的な根…
- ヨード香 よーどこう
薬品・消毒液・海藻を思わせる香りの表現。アイラモルト、特にラフロイグの代名詞で、海藻を含むピートや海辺の熟成環境に由来すると説明される。好み…
- ライウイスキー らいういすきー
ライ麦を主原料(米国では51%以上)とするウイスキー。黒胡椒やミントに例えられるスパイシーで辛口の個性を持つ。禁酒法以前の米国の主流であり、…
- ライスウイスキー らいすういすきー
米を原料とするウイスキー。焼酎の技術基盤を持つ日本の蔵が国際市場向けに展開し、海外品評会で受賞例もある。ウイスキーの定義(穀物・糖化・蒸溜・…
- ラインアーム らいんあーむ
ポットスチルの頭頂部から冷却器へ伸びる腕状の導管。角度が上向きなら重い蒸気が釜へ戻り軽い酒質に、下向きなら重い成分も冷却器へ届き厚い酒質にな…
- ラック式熟成庫 らっくしき
鉄骨の棚に樽を多段(十数段)に積む近代的熟成庫。収容効率が高く、庫内の上下で温度環境が異なるため、同じ庫でも樽の位置により熟成の進み方が変わ…
- リチャー/リジュビネーション りちゃー
使い込んで働きの弱った樽の内面を削り、再び焼成して樽を若返らせる再生処理。樽不足の時代に重要性を増した技術で、資源の有効活用でもある。再生樽…
- リンカーンカウンティ・プロセス りんかーんかうんてぃぷろせす
熟成前の原酒をサトウカエデの木炭層でゆっくり濾過するテネシーウイスキー固有の工程。数日かけて一滴ずつ濾すことで角が取れ、独特の滑らかさが生ま…
- レッグ(涙) れっぐ
グラスを回した後、内壁を伝い落ちる液体の筋。アルコール度数や粘性の目安とされ、ゆっくり落ちる太い脚は度数・ボディの高さを示唆する。ワイン由来…
- ローランド ろーらんど
スコットランド南部の産地区分。軽やかで穏やか、草花を思わせる繊細な酒質が伝統で、「ローランドレディ」の異名を持つ。3回蒸溜のオーヘントッシャ…
- ワームタブ わーむたぶ
蒸溜の蒸気を冷却する伝統方式。渦巻き状(ワーム=芋虫)の銅管を屋外の水槽に沈め、ゆっくり凝縮させる。銅との接触が少ないため、硫黄感を含む重厚…
- ワールドウイスキー わーるどういすきー
5大産地(スコットランド・アイルランド・米国・カナダ・日本)以外で造られるウイスキーの総称。台湾のカバラン、インドのアムルットなどが国際品評…
- ワイン樽フィニッシュ わいんだるふぃにっしゅ
熟成の仕上げ数ヶ月〜数年を、赤ワインやソーテルヌなどのワイン樽で行う手法。果実味や渋みの化粧を上掛けする。ポートパイプ(ポートワイン樽)、マ…
- 和樽・桜樽 わだる・さくらだる
ミズナラに続いて試みられる日本固有の木材の樽。桜樽は響ブロッサムハーモニーで知られ、桜餅を思わせる和の香りを与える。杉や栗の実験例もあり、「…