結論から言えば、どちらが先かは確定していません。記録に残る最古はスコットランド、伝承の古さではアイルランド、というのが公平な整理です。

01 アイルランド説

アイルランドでは、6世紀頃に修道士が蒸溜技術を持ち帰り、それがウイスキーの起源になったと語られてきました。ゲール語の「命の水」を意味する言葉がウイスキーの語源であることも、この説を支えます。ただし文献上の確たる証拠は乏しく、伝承の域を出ない部分もあります。

02 スコットランド説

スコットランドには1494年の財務省記録に「修道士に麦芽を与えて命の水を作らせた」という記述が残り、これが世界最古級の文書証拠とされます。文献の明確さではスコットランドに分がありますが、それ以前に蒸溜がなかったことを意味するわけではありません。