グラスに凝る人がいます。ウイスキーはバカラのグラスで、ワインはデキャンタに移して、スコッチの夜には葉巻を合わせる。お酒を「トータルで楽しむ」人たちです。そういう人たちが最後まで手をつけていないものが、ひとつだけあります——氷です。今回話を聞いたのは、千葉県で会社を経営する秋山さん(仮名・65歳)。4人のお子さんは全員独立し、現在は奥様と2人暮らし。趣味はヴィンテージのサクソフォンにオーディオ、リッターバイク。お酒は週7日、毎日飲みます。ワインならオーパス・ワンやマルゴー、ウイスキーならアイラモルトのボウモア、毎日の晩酌には黒霧島の水割り。肴は自分で作る——晩酌が一日の設計図に組み込まれている人です。※本記事は、MALTICE販売元の株式会社Balloonが2026年7月に実施した購入者インタビューをもとに構成しています。発言は本人の言葉を、意味を変えない範囲で表記のみ整えて掲載しています。お名前はプライバシー保護のため仮名です。
01 「お金に余裕が出てくると、みんなマニアになる」
秋山さんがお酒にこだわり始めたのは30代後半でした。「お金に多少余裕が出てくるじゃないですか。そうすると、ちょっとこだわってみようかなという気持ちが芽生えて。みんな基本的にはマニアみたいなところがあるから」。スコッチを飲むなら葉巻も必要だろうとシガーを買い、グラスに凝り、ワインはデキャンタに凝る。「トータルで楽しめないといけないんで」が秋山さんの哲学です。では、氷はどうしていたのか。答えはセブン-イレブンのロックアイスでした。「あれ、なかなか優秀で溶けにくいんですよね。不満は特にないです。冷凍庫にいつも4袋くらいはないと落ち着かないけど」。そう、氷に不満はなかったのです。ここが、この話の面白いところです。
02 「疑ったら買えないしね」— 検討期間は半月
きっかけはFacebookに流れてきた広告でした。バーで出てくるような丸い氷、棒状の氷が、家の冷凍庫で作れるという製氷器。「バーテンダーがアイスピックでチカチカ削って丸くした、あの氷。あれが家でできるならいいかなと」。グラスに凝り、葉巻に凝り、デキャンタに凝ってきた人にとって、氷は「まだ凝っていない、最後の領域」でした。とはいえSNSの広告は玉石混交です。「本当に透明になるのか、という疑いは若干ありましたよ。でも、疑ったら買えないしね」。検討期間は半月。「1年考えても、1週間考えても、1日考えても、結果は変わらないじゃないですか。それに、万が一失敗しても、ストレスになるような金額でもなかったんで」。比較した競合商品はなし。そのまま購入しました。
03 使ってみて:「甘く、まろやかに感じる」
味はどう変わったのか。「なんかちょっと、甘い感じがするんだよね」。秋山さんは正直な人なので、こう付け加えました。「先入観の部分もあるのかもしれないけど。まろやかな感じになる」。不純物の少ない氷は溶けにくく、お酒を薄めにくい——理屈はそうですが、秋山さんにとって大事なのは理屈ではありませんでした。ウイスキーをロックで飲む時間が「バーの一杯」に近づいたこと。秋山さんはこの製氷器を一言でこう表現しました。「山の上ホテルのバーの雰囲気を、家でできる。ニューヨークのジャズバーで飲む感覚を、家で味わえる。そういう類のものだよね」
04 ゲストに出すと「おっ」となる
秋山さんの家には、よくゲストが来ます。ビールとチューハイのサーバーまで持っていますが、本人はビールをコップ1杯しか飲みません。あれは全部ゲストのための設備です。ワイン仲間との持ち寄りワイン会、友人を招いてのホームパーティー。そこで、透明な丸氷を浮かべた一杯を出す。「人間って、人に認めてもらいたいという承認欲求があると思うんだ。それを満たすアイテムの1つかな」。自己満足だと本人が一番よく分かっています。その上で、こう言います。「来てくれたゲストを楽しませたい。音楽も、酒も、つまみも。その中に氷もある」。おもてなしの道具箱に、氷が加わったのです。
05 正直な感想②: 氷は「使い分けて」いる
秋山さんは、すべての酒をこの氷で飲んでいるわけではありません。「ウイスキーのロックにはすごく合ってる。でもモヒートならクラッシュアイスのほうがいい場合もある。酒の趣味と一緒で、ケースバイケースですよ」。MALTICEは「この氷さえあれば他はいらない」という商品ではなく、酒の道具箱に加わる一番上等な選択肢——というのが秋山さんの位置づけです。ちなみに「もし今日壊れたら?」という質問には、即答でした。「一応、買うでしょうね」