第2章は世界の産地を巡る旅です。最初の目的地は本場スコットランド。世界のウイスキー用語の多くはこの国で生まれ、140を超える蒸溜所が今も稼働しています。広い国ではありません——北海道より少し大きいくらいの土地に、6つの個性がひしめいています。

01 スペイサイド — 華やかの中心地

北東部のスペイ川流域は、全蒸溜所の半分近くが集中する最激戦区。マッカラン、グレンフィディック、グレンリベットが看板です。個性を一言でいえば「華やか・フルーティー・蜂蜜」。迷ったらスペイサイド、といわれる入門の王道です。

02 ハイランドとローランド — 力強さと軽やかさ

広大な高地ハイランドは多様性の産地。潮気のオールドプルトニーから優美なグレンモーレンジィまで幅広く、一言なら「力強く多彩」。南部の低地ローランドは「軽やか・穏やか」で、オーヘントッシャンなど食前向きの繊細な酒を生みます。

03 アイラとアイランズ、キャンベルタウン — 煙と潮の島々

西の小島アイラは「煙」の聖地。ラフロイグ、アードベッグ、ボウモアなど、ピート香の強烈な個性で世界中に信者を持ちます。周辺の島々(アイランズ)は潮気と煙が穏やかに同居し、タリスカーが代表。かつて栄華を誇った港町キャンベルタウンは「塩気と厚み」のスプリングバンクが孤塁を守ります。