一度は壊滅し、近年劇的に復活したアイリッシュウイスキー(専用記事)。その復活の熱気は、蒸溜所巡りでも体感できます。首都ダブリンの都市型蒸溜所から、南のミドルトン、北のブッシュミルズまで——復活の島アイルランドを訪ねる巡礼の基礎を解説します。

01 ダブリンという出発点

アイルランド巡礼の起点は、首都ダブリンです。かつてダブリンは世界のウイスキーの中心地の一つで、その歴史を伝える観光施設が充実。①旧ジェムソン蒸溜所(現在は体験型ビジターセンター)——アイリッシュの歴史を学べる定番。②ティーリング蒸溜所——ダブリン市内に約125年ぶりに復活した蒸溜所として話題に。③ロー・ミドルトン等、市内・近郊に新旧の蒸溜所が点在。ダブリンは街歩きでウイスキー文化に触れられ、パブ文化(ギネスとアイリッシュウイスキー)も濃厚。空路のアクセスも良く、巡礼の理想的な出発点です。

02 復活の島の熱気

現在のアイルランド巡礼の醍醐味は、「復活の熱気」を感じられることです。20世紀に数軒まで減った蒸溜所が、今や数十軒に急増(専用記事)。ダブリンにも各地にも新しい蒸溜所が次々生まれ、それぞれが伝統の再興と新しい挑戦に燃えている。スコットランドの成熟した伝統とは違う、「今まさに再興している」ダイナミズムがある。新興蒸溜所を訪ねれば、若い造り手の情熱に触れられる。壊滅から蘇りつつある産業の現場に立ち会える——それが今のアイルランド巡礼の、特別な価値です。歴史の転換点を、その目で見られる幸運です。

03 旅程のヒント

アイルランド巡礼のヒントです。①ダブリンを拠点に数日、都市型蒸溜所とパブ文化を満喫。②時間があれば南(ミドルトン/コーク)や北(ブッシュミルズ/北アイルランド)へ足を延ばす。③3回蒸溜由来の軽やかで飲みやすい酒質(専用記事)は、巡礼中の試飲も進みやすい。④パブでのアイリッシュコーヒー(専用記事)やギネスとの飲み比べも文化体験。⑤新興蒸溜所を意識的に訪ねると、復活のエネルギーを感じられる。スコットランドより気軽で、しかし歴史の深いアイルランド巡礼。緑の島の、蘇るウイスキー文化を訪ねる旅です。